商船三井は11月20日、フリアーシステムズジャパンが製品化した赤外線サーモグラフィカメラ「FLIR C2」の石炭ばら積み船への搭載を開始したと発表した。
石炭貨物が船艙内で自然発火することを未然に防ぎ、安全運航体制を強化する。
船艙内に積載された石炭は、輸送中や荷役中に酸化発熱が進み、船艙内や揚港の集積地で発火する場合がある。
海上輸送に当たっては、積荷前に温度を計測し、一定値を越えている場合は船積みしない、海上輸送中も船艙内の温度やガス雰囲気を定期的に計測し、危険な兆候を把握するなどの諸対策が、国際ルール(国際海上固体ばら積貨物コード=IMSBC Code)で、規定されている。
カメラは石炭の温度だけでなく、船上のあらゆる場所で高温・発熱箇所の早期発見も可能であることから、機関室内や居住区内の異常発熱個所の遠隔監視が可能となり、船上火災や火傷の予防にも活用する。