日立製作所と三井物産、日立製作所のインドでのグループ統括会社である日立インドと、現地の鉄道車両製造・エンジニアリング企業の4社は12月11日、コンソーシアムで、インド鉄道省傘下の貨物専用鉄道公社（DFCCIL）から、貨物専用鉄道向け信号・通信設備工事契約を締結したと発表した。
＜路線図＞
インド最大の産業集積地帯であるデリー～ムンバイ間貨物専用鉄道計画の内、ハリヤナ州レワリからグジャラート州ヴァドダラまでの区間（915km）の信号・通信設備と施工（以下「パッケージ5」）を約280億円（約180億インドルピー）で受注した。
同時に、日立製作所、三井物産、日立インドの3社はコンソーシアムで、ハリヤナ州レワリからマハラシュトラ州JNPT（ムンバイ）までの区間（1337キロメートル）の自動列車制御システムと施工（パッケージ5A）を約110億円（約61億インドルピー）で受注した。これら2つの受注は、インドでの日本製の信号設備受注として過去最大規模となる。
このプロジェクトは、近年の急激な経済成長に伴うインド国内貨物輸送の需要を満たすことを目的としたもので、「黄金の四角形」と呼ばれるデリー・ムンバイ・チェンナイ・コルカタの4大都市を結ぶ貨物専用鉄道（DFC）プロジェクトの西回廊（デリー～ムンバイ）部分にあたる。
インド政府が国際協力機構（JICA）による開発調査や実証試験の支援等、日本の協力を得つつ事業形成を進め、日本政府が本邦技術活用条件（Special Terms for Economic Partnership、「STEP」）を適用した円借款を供与している。
■プロジェクト概要: （パッケージ5）
路線長：レワリ－ヴァドダラ間915km （PKG5）
契約金額：合計約280億円
納期：工事開始日以降338週間 （約6年半）
用途：貨物専用鉄道
工事内容：鉄道用信号および通信設備工事
■プロジェクト概要: （パッケージ5A）
路線長：レワリ－JNPT間1337km （PKG5A）
契約金額：合計約110億円
納期：工事開始日以降442週間（約8年半）
用途：貨物専用鉄道
工事内容：鉄道用信号設備工事
