川崎汽船は4月1日、2016年3月期の通期業績予想を修正した。
売上高は1兆2500億円(前回予想比2.0%減)、営業利益70億円(36.4%減)、経常利益10億円(85.7%増)、当期損失500億円(前回発表時は50億円の当期利益)と下方修正した。
過剰設備調整に伴う中国経済の減速、また資源価格下落による新興国経済の不調が鮮明となるなか、需要減退に伴う船腹需給ギャップの拡大により、ドライバルク船市況が想定以上に低迷し、またコンテナ船における運賃修復の動きが進まなかったため、営業利益、経常利益を下方修正した。
当期利益はドライバルク事業における構造改革費用等、投資有価証券評価損に伴う特別損失の発生により前回予想から大幅に下方修正し、約500億円の損失を見込んでいる。
構造改革費用等の見込みは、事業を取り巻く環境が構造的な変化に直面するなか、川崎汽船グループが運航する中小型船を中心に船隊規模の縮小を一段と加速し、市況へのエクスポージャーを低減するため、構造改革の実施を行う。
追加の保有船の処分及び傭船の早期解約、ドライバルク船の一部における減損損失等により特別損失等で約500億円の計上を見込んでいる。