大和ハウス工業は7月21日、千葉県流山市に延床面積14.4万m2のマルチテナント型物流施設「DPL流山I」を着工した。
＜DPL流山Iの完成予想図＞
DPL流山Iは、常磐自動車道流山ICから約2.7kmと近接し、首都圏から広域には東日本全域までアクセスできる場所に位置し、首都圏向け物流の集約拠点としてだけでなく、世界中からの輸出入の基地となる、グローバルSCMに対応可能な施設として利用できるという。
インターネット通販事業者や小売業者、アジアへの配送を手掛ける事業者等、複数のテナント企業の入居を想定したマルチテナント型物流施設として、幅広い物流ニーズに応えることができる。
＜託児所＞
＜カフェテリア＞
＜免震システム＞
テナント企業の従業員向け託児所、カフェテリア、コンビニエンスストアを完備するとともに、免震システムや非常用自家発電機を設置するなど、BCPにも対応した防災配慮設計を施している。
40フィートコンテナ車が各階に直接乗り入れることができるらせん状のランプウェイを2基（ダブルランプウェイ）採用。
あわせて、施設全体で282 台分のトラックバースも完備し、テナント企業の作業効率を最大限に高めた物流オペレーションの提案が可能な物流施設。
施設の開発主体は、DPL 流山の開発用に構成された流山共同開発で、竣工は2018年2月を予定しており、テナントとの契約締結後、日本版不動産投資信託（J-REIT）に売却する予定。
今後、DPL流山Iを含む、敷地面積約18.2万m2、延床面積約38.7万m2の国内最大級の物流施設「DPL 流山」（計3棟）を計画している。
＜地図＞
＜大和ハウス工業の浦川竜哉常務＞
大和ハウス工業の浦川竜哉常務は「この場所は開発の難しい場所だった。農地が広がっており、そのうちの65％が耕作放棄地で、荒れ地の状態。元々、第一種農地の土地だったので、農水省、国交省、千葉県、流山市、そしてパートナーの東急リバブルさん等と協力し、農地から物流施設用地に変更した。周辺に人口集積地があり、農地からの物流施設への変更で、3棟合わせて1500名から2000名の新規需要も想定できることから、地域活性化にも貢献できる。DPL流山1はマルチテナント型だが、流山2、流山3はBTS型を予定している。着工は2017年夏ごろ、竣工は2018年秋ごろを予定している。現在、3PL企業、運送会社、食品会社、Eコマース企業等数社と交渉中。なお、3棟の総事業費は約600億円」と述べた。
■DPL流山Ⅰの建物概要
所在地：千葉県流山市大字西深井1514-1他
敷地面積：66,580.69m2
延床面積：144,005m2
1フロア面積：約30,700m2
構造・規模：PC造一部S 造 地上4階建て
総合計画：大和ハウス工業
設計：フクダ・アンド・パートナーズ
施工：高松・青木あすなろ特定建設工事共同企業体
入居：2018年3 月（予定）
■問い合わせ
大和ハウス工業
東京本店建築事業部
TEL：03-5214-2200
