大日本印刷は2月3日、新日本電波吸収体と共同で、UHF帯ICタグの誤読を防ぎ、正確かつ効率的に読み取るために電波を遮断する設備として「ゲートタイプ」と「カーテンタイプ」の2種を開発したと発表した。
DNPは、新日本電波吸収体と共同で、ICタグの誤読を防ぎ、正確かつ効率的に読み取るために電波を遮断する「ゲートタイプ」と「カーテンタイプ」の設備2種を開発した。
ゲートタイプは、フォークリフト等にICタグを付けた製品を載せて、このゲートタイプの設備を通過することで、一括して必要なICタグの情報を読み取り、業務を効率化する。
<フォークリフトにICタグをつけた製品を載せて、ゲートを通ると、一括で必要な情報が読み取れる。>
電波を遮断する素材でゲートで作成し、周辺に存在しているICタグの電波を遮断して、ゲートを通過したICタグだけを読み取る。
読み取りエリアにアルミ製の反射板を取り付けることで、電波を反射して、正確かつ効率的なICタグのデータ読み取りを可能にした。
ゲート全体の大きさは、壁の幅が7m、読み取りエリアの幅が4m、高さが2.4m。
カーテンタイプは、電波を遮断する素材を使用し、天井から吊す用にレールで設置することで、カーテンの向こうに置いた製品のICタグを読み込まないようにする。
防水加工を施しているため、雨が吹き込む搬入/搬出場所のような、外に近い所でも使用可能で、カーテンの大きさは、幅が4m、高さが3.5m。
価格は、ゲートタイプが200万円から、カーテンタイプは30万円からで、別途、設置費用やリーダが必要。
本格的な販売に先駆け、総合備品レンタル会社のコーユーレンティアのレンタル品のICタグによる在庫管理システム導入に伴い、入出庫時などの誤読防止に採用された。
フォークリフトに積んだ状態で一括で読み取れ、作業負荷を軽減できることから、工業製品やレンタル品などにUHF帯ICタグを取り付け、入出庫や保管場所を管理する利用事例が増えている。
しかし、ICタグは数メートルの範囲で読み取り可能なため、読み取る必要のないICタグまで認識してしまうことがあり、その防止策が求められていた。
今後、DNPと新日本電波吸収体の両社で2019年度までに30セットの販売を目指す。
DNPでは、同製品をUHF帯ICタグシステムの一環として販売し、システム全体で2019年度までに6億円の売上を見込んでいる。
■DNP金属対応広指向性ICタグ
http://www.dnp.co.jp/infosol/solution/detail/10125611_18793.html
DNP/軽量かつ長時間保冷可能な「DNP多機能断熱ボックス」を発売