井本商運は12月21日、愛媛県今治市の山中造船で12月7日に命名式を行った400TEU積のコンテナ専用船「しげのぶ」の引渡しを受け、神戸港に初入港したと発表した。
2013年に就航した400TEU 積の「さがみ」型の同型船で、2016年就航の「さくら」に続く3番船として計画された。最大の特長は、世界で初めてゲートラダーを装備したこと。
従来の舵は、プロペラの後方に取付けられていた為、推進力の抵抗となっていたが、この船のゲート型ツインラダーは特殊形状の2枚の舵をプロペラの両側に配し、舵抵抗を低減し、推進力を無駄なく使うことができ燃費が向上する。
低速時にはプロペラの水流を変えてスラスターの働きをすることにより、高出力のバウスラスターとの併用により、離着岸時性能を飛躍的に向上させた。
プロペラの後ろの障害物がなくなったことで、船体振動・騒音を低減させた。
井本商運は、省エネ船型や大型化による競争力強化を図り、国際コンテナ戦略港湾の地方港から国際コンテナ戦略港湾への集荷に貢献し、国内貨物(動脈・静脈)のモーダルシフトによる環境問題に貢献することを目指す。
海上コンテナ輸送の拡大により、日本の物流のさらなる省エネ化、低コスト化、多ルート化に寄与していくとしている。