レンゴーは12月25日、淀川工場の段ボール原紙生産設備(抄紙機)を停止したと発表した。
淀川工場は、1930年に段ボール工場を先行開業の後、1936年に製紙工場が操業を開始し、製紙・段ボールの一貫生産工場となって以来、81年の長きにわたりその歴史を刻んできた。
1993年以降は、段ボール原紙(ライナ)を生産する単独の製紙工場として操業してきたが、市街地のため拡張の余地がなく老朽化も進んだため、12月15日にその生産を終了した。
グループでは、淀川工場をはじめ丸三製紙を含む国内6工場で段ボール原紙を生産していたが、淀川工場抄紙機の停止により5工場体制となった。
集約化により製紙工場全体の稼働率が向上するとともに、ライナと中しんの供給バランスも改善され、製紙部門の事業基盤はより強固なものとなる。
淀川工場は、来年3月末には工場としての使命も終えるが、創業者井上貞治郎翁が理想の一貫生産工場として心血を注いで建設し、海外からも多数の見学者が訪れては「日本にこれほど進んだ工場があったのか」と感嘆の声をあげたという、東洋一と謳われた工場だった。
■概要
名称:淀川工場
所在地:大阪市福島区大開4-1-186
開設:1936年1月