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DHL/日本の緩やかな貿易成長を予測、自動車・重工業が牽引

2018年01月26日/調査・統計

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DHLは1月24日、グローバル・トレード・バロメーターの報告書をリリースし、好調な自動車産業が日本の持続的貿易成長において重要な役割を果たすことになるだろうと分析している。

世界初となるこのグローバル・トレード・バロメーター(人工知能、ビッグデータ、予測分析を駆使することにより算定される国際貿易成長に対する早期指標)では、世界的な自動車需要の鈍化により最新の数値が直近数ヵ月の数値を下回ったものの、日本の短期貿易成長はプラスを維持すると予測している。

陸上車&部品、工業原料は、わずかに減速が見込まれるものの、引き続き成長が期待されることから、両部門ともに2018年1~3月において日本の成長軌道に引き続き最大の影響を及ぼすと分析している。

「DHLグローバル・トレード・バロメーターの分析結果は、日本経済の短期的な見通しに対する慎重な楽観論の妥当性を示しており、これは最近のプラス成長の兆しを示す工業生産高2や、増加し続けている日本の国内総生産 とも一致しています」と、日本の代表取締役社長、北アジア地区CEO、バリューアディドサービシーズ アジア太平洋地区統括本部長を兼任するチャールス・カウフマンは述べている。

「しかしながら、日本経済の未来は国内自動車産業と強く結びついています。日本企業は自動車メーカーの売り上げが増え続ける中、引き続き恩恵を受けることになりますが、世界の自動車需要の長期的な落ち込みという間接的影響の可能性には警戒すべきです」と分析している。

自動車産業は自動車需要低迷の煽りを直接受けてやや減速するも、高いプラス成長を維持すると期待されており、今後の日本の航空貿易に最大の影響を及ぼすと考えられる。

また、DHLグローバル・トレード・バロメーターは、航空貨物輸送成長率が、コモディティと工業原料の持続的な輸入を背景に安定した状態を維持している海上貨物輸送成長率を、引き続き大きく上回ることを示している。 

DHLとアクセンチュアが共同開発したDHLグローバル・トレード・バロメーターは、経済大国7か国(中国、韓国、ドイツ、インド、日本、イギリス、アメリカ)の輸出入データを勘案し、未来の貿易動向を四半期ごとに提供する

この7か国の輸出入量合計は世界貿易の75%超を占め、そのデータを集計することにより、国際貿易の効果的な短期予測指標とすることができ、今後の工業生産の基盤となるコモディティを評価する本指標では、向こう3か月、国際貿易はわずかに勢いを失うものの引き続き成長すると予測している。

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