ニチレイロジグループ本社は4月16日、マレーシアで低温物流事業を手掛けるCold Chain Network社(CCN社)に出資し、同国での低温物流事業に参入すると発表した。
マレーシア政府系ファンドであるKhazana Nasional社の100%子会社Agrifood Resources Holdings社から、CCN社の発行済株式の40%をニチレイロジグループが取得する契約を4月16日に締結し、6月から新たな合弁会社として低温物流事業を展開するもの。
進出を決めたマレーシアは、旺盛な国内消費を背景に、温度管理が必要な低温貨物の保管需要が拡大している。
アセアン地域のなかでもスーパーマーケットなどの小売店業態が多く、ニチレイロジが日本で培った物流ノウハウを活用できると判断した。
CCN社は、約3万トンの保管能力を持つ物流センターと、48台の保冷トラックを保有するマレーシア第3位の低温物流事業会社で、特にハラル物流に強みを有している。
ニチレイロジグループは、タイのグループ会社であるSCGニチレイロジスティクスとも連携し、アセアンにおける低温物流事業を更に拡大していくとしている。
なお、ニチレイロジグループは世界で約180万トンの保管設備能力を有し、日本国内で第1位、世界でも第6位のシェア(2018年4月時点)を誇っている。
海外事業では、1988年のオランダ進出を皮切りに欧州での事業を拡大しており、2004年から中国、2013年からタイと、アジア圏でも事業を展開している。
■出資先会社の概要
商号:Cold Chain Network(M)SDN BHD
所在地:No. 3, Jalan Perindustrian Puchong Bandar Metro Puchong, 47160 Puchong Selangor, MALAYSIA
設立:2002年
資本金:3330万リンギット(約9億円)
事業内容:
冷蔵・冷凍倉庫業、輸配送業
2016年度売上高:5270万リンギット(約14億円)