富士通セミコンダクターは10月10日、台湾のE Ink Holdingsと共同で、電子ペーパーディスプレイの表示をUHF帯無線給電により、バッテリーレスで書換える技術を開発したと発表した。
富士通セミコンダクターのUHF帯RFID LSI「MB97R8110」を用いることで、従来密着する必要があったデータ書換え時の通信距離を大幅に改善した。
物流ラベルに適用した場合、離れた位置から目に見える情報の書換えが可能となり、さらにUHF帯RFIDの通信距離で商品情報などのデータの一括読み出しが可能なため、作業時間の短縮や利便性の向上につながる。
また、MB97R8110のユーザーメモリ領域には不揮発性、高速書込み、低消費電力を特長にもつFRAM(強誘電体メモリ)を採用したことで、従来の電子ペーパータグが、あらかじめ内蔵メモリに保存されたデータを表示するのみなのに対して、バッテリーレスによる画像データの任意転送と、短時間での書換えを可能にした。