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ITE/低温物流でインド国営鉄道貨物最大手と事業提携

2019年10月10日/SCM・経営

アイ・ティ・イー(ITE)とインド国営鉄道貨物最大手の国営Container Corporation of India Limited (CONCOR)は10月10日、ITEが開発したアイスバッテリーシステムのインドでの普及を目的としパートナー契約を締結したと発表した。

<左がConcorラマ会長兼社長、右がITEガルグ社長>

20191010ite - ITE/低温物流でインド国営鉄道貨物最大手と事業提携

CONCORは今後アイスバッテリーシステムを活用した低温での貨物輸送サービス「アイスバッテリーエクスプレス」をインドで展開していく。

アイスバッテリーシステムはアイスバッテリーと呼ばれる畜冷材と専用のボックス、カート、コンテナ等を活用することにより、無電源で一定の温度・湿度を維持する技術であり、低温物流でのコスト削減及び二酸化炭素抑制に寄与する。鉄道、船舶、陸運、航空、あらゆるモードで利用可能で、インフラの弱い新興国でも適用可能。農産物、乳製品、医薬品等、温度管理が求められるさまざまな製品の温度維持を可能にし、医薬品輸送のGDPガイドラインにも適合可能だ。

主力商品のアイスバッテリー20フィートハイブリッドコンテナ(アイスバッテリーとコンプレッサーで構成)は、コンプレッサーで凍結されたアイスバッテリーを活用することで、電源無しで72時間温度を維持し、消費燃料を減少させ、エネルギーの効率化、環境保護に貢献する。

筑波大学が実施した試験により、アイスバッテリー技術による野菜・果物の鮮度保持能力は実証されており、インドのG. B. Pant Universityもアイスバッテリーで最大2日間ミルクの鮮度が維持できることを発見した。

医薬品輸送では、臍帯の血液を全国350病院から回収し検査する環境省のプロジェクトで6年間利用された。アイスバッテリーは日本で100社以上に導入され、JR貨物、ANA、JR九州新幹線、アルフレッサ、八洲薬品、トラジ、すかいらーく等での利用実績がある。

なお、ITEは、アイスバッテリーと呼ばれる産業蓄冷剤と専用のボックス、カート、コンテナ等を開発・製造し、低温物流全体に対するソリューションを提供。低温物流分野で複数の特許を保持。企業のミッションは低コストで環境負荷の低い低温物流ソリューションの提供である。アイスバッテリーシステムは生鮮食品の最適な維持、物流業界のコスト削減に寄与。現在、メイドインジャパン品質の製品を新興市場に提供することに注力している企業だ。

■ITE
TEL:03-6206-3101
http://ithrue.com

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