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日通/荷役作業の省力化に向け、搬送支援AGVを導入

2019年12月13日/IT・機器

日本通運は12月13日、労働力不足をはじめとする物流現場の課題解消に向けた取り組みとして、開発を支援した搬送支援AGV(トピー工業製、リモート積収(せきしゅう)クローラー)を導入すると発表した。

<人が触れることなくロールボックスを安全に運搬>

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<導入する搬送支援AGV:リモート積収クローラー>

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日通は、積収クローラーの持つロールボックス積載機能、不整地踏破能力、登坂能力に注目し、物流現場の課題解決に向けて研究を進めてきた。積収クローラーは、プログラムによる自動走行、リモートコントロールによる操作のいずれも可能だが、変動要素の多い日通の現場実態を考慮し、作業環境に対して柔軟な対応が可能なリモコン操作による運用を主体として、トピー工業及びグループの日通商事協力のもと、実証を重ねてきた。

その結果、導入するリモート積収クローラーは最大積載重量500㎏、本体重量130㎏、段差昇降15mmのものを採用。

物流現場への導入効果として、「床面の凹凸や段差、傾斜など、大重量を積載している状態でも問題なく踏破可能」「横移動やその場での方向転換など、小回りが利くため、狭いスペースでもロールボックスの整列が可能」「リモコン操作者1名により、腕力のない人でもロールボックスのトラックへの積み込み・取り卸ろし・ホーム上の搬送作業が可能」「ロールボックスに近接する必要がなく、作業スタッフの安全を確保したうえでの作業が可能」「経路上に人や荷物等の障害物があった場合、センサーで検知して自動で停止」を挙げている。

今後の展開では、これまで、日通の実際の現場での実証実験を重ねた結果、ロールボックス搬送作業時の安全確保及び労働負荷軽減、機械化による高齢者や女性の職域拡大、人手不足の解消等、物流現場の課題解決が期待できる成果が確認できた。また、過重労働が問題とされているドライバーの負荷を軽減し、ターミナル作業スタッフとの役割分担の見直しも可能となる。

また、今年度内に開発試験機を複数台導入し、現場活用のさらなる研究に取り組むとともに、積収クローラーの物流現場対応機能向上に向けた開発への協力を進めていく。

さらに、定型的な作業を行う現場等においては自動制御による無人化も可能と考えられることから、今後の研究対象として取り組んでいく予定だ。

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