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博報堂/ミライの事業室が地域物流スタートアップ企業と業務提携

2020年02月13日/SCM・経営

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博報堂は2月12日、社内の新規事業開発組織「ミライの事業室」が、地域経済を活性化する新規ビジネスの創出を目指して、静岡県牧之原市の「やさいバス」の株式を取得し、資本業務提携を行ったと発表した。

博報堂「ミライの事業室」は、“チーム企業型”の事業創造を方針とし、自社単独ではなく産業の枠を超えた企業や行政などの多様なパートナーと連携して、一企業では成し得ない大きな社会課題を解決し、未来の新しい生活を創造していくことを目指して活動している。

<やさいバスのフロー図>

20200213hakuhodo - 博報堂/ミライの事業室が地域物流スタートアップ企業と業務提携

やさいバスは、地域の生産者と利用者をつなぐ共同配送物流システム「やさいバス」を運営する静岡県のソーシャルベンチャー。地域を巡回する冷蔵トラックによって地域の農家が出荷した農産物をレストランやスーパー等の地域の需要者にその日のうちに届ける仕組みが、生産者と利用者双方に利益をもたらし、地域経済の活性化につながっている。

やさいバスが実現したこの物流システムは、MaaS (Mobility as a Service)とEコマースが融合した地域内経済圏のプラットフォームとして、大きな活用可能性が見込まれる。実際、サービス開始から順調に利用者数が増加し、現在は静岡以外にも長野、神奈川、茨城などでも展開が始まっており、今後も全国各地への展開が計画されている。

博報堂とやさいバスは、博報堂および静岡博報堂がやさいバスの本格運用に向けたサービスデザインにおいて協働して以来、良好な関係性を築いてきたが、両社がそれぞれの強みを掛け合わせて地域経済の活性化に貢献していくことを目指して、今回の資本業務提携に至ったもの。

今後、両社は共同で、やさいバスを起点としたチーム企業型の新規事業開発に取り組む。具体的には、地域ごとに、企業や行政などの多様なステークホルダーへの呼びかけを行い、やさいバスのプラットフォームに企業や行政が有する資産やサービス、商品などを組み合わせていくことで、新たなビジネスモデル、地域経済のエコシステムの構築を行っていく。

なお、物流システム「やさいバス」の概要は、地域の生産者とレストランやスーパーなどの需要者を直接結ぶ、新しい野菜流通の仕組み。「やさいバス」と名付けられた共同配送トラックが地域を巡回し、地域の生産者の農作物を地域の需要者に直接届けることで、物流コストの削減を実現。現在は物流機能のほかに受発注ができるEC機能や、生産者と需要者を結ぶコミュニケーション機能を付加したサービスを展開している。

■やさいバス概要
社名:やさいバス
本社所在地:静岡県牧之原市布引原1076-2
設立:2017年3月
従業員数:10名
事業内容:運送手配、青果卸

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