川崎汽船は4月27日、自動車船で使用している荷役用資材の新たなリサイクルスキームを構築し、障がい者就労支援を実施すると発表した。
自動車船では海上輸送中の車両の移動を防ぐために、積み付け車両を船体に固縛する荷役用資材を使用しているが、これらの資材は経年劣化により交換が必要となる。従来、これらの荷役用資材は産業廃棄物として処理されていたが、同社では2016年より、横浜市にあるグローバルテクノス及びダイトーコーポレーションの協力を得て、環境負荷を減らすことを目的に荷役用資材のリサイクル利用を実施している。
横浜港で経年劣化した荷役用資材を回収し、神奈川県内で分解、リサイクルを集約して行うことで、移送のための運送距離を最小化しCO2排出削減にも資するものとしている。
そしてこの4月より、このリサイクル処理工程のうち、荷役用資材の分解を同市にある、特定非営利活動法人でっかいそらの就労継続支援B型施設である“晴天”に依頼することにより、新たに障がい者就労支援を実施することになった。
今後は破損ベルト部分を交換し、リユースする事を検討している。また“晴天”で作業にあたる人々に同社自動車船の見学をしてもらうことも検討しているという。