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日通/羽田京浜島航空貨物センターのマテハン機器一新

2021年05月31日/IT・機器

日本通運は5月31日、東京都大田区の「羽田京浜島航空貨物センター」のマテハン機器を一新し、稼働を開始したと発表した。

<クロスベルトソーターを導入した自動仕分け機>
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今回、自動仕分け機で、高速で高品質な仕分け作業が行える最新のマテハン機器として、「クロスベルトソーター」を導入。仕分け処理能力を向上させた。

仕分能力(自動仕分)が1万2000個/時で、仕分可能サイズは、最大700×600×800、長物400×1400×400、投入口は5ライン。機器は、仕分け作業時に貨物への衝撃が少なく、貨物の形状による仕分け処理能力差が少ないため、安全性や確実性の向上が図れるという。

<自動仕分け機 スライドソーター>
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規格外貨物自動仕分け機では、新たにスライドソーター方式の自動仕分け機を導入し、仕分け能力の向上を図る。これまでは、自動仕分け機に対して規格外の貨物は手作業で仕分けを行っていた。

機器は、仕分能力(自動仕分)が4000個/時、仕分可能サイズは最大800×900×800、長物300×300×1500、仕分可能重量は50㎏/個となる。

<ロボットアーム>
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合わせて、自動仕分け機への投入作業では自動化で、AIを搭載したロボットアームを採用。トラックから自動仕分け機投入口までの搬送には「自動ロールボックス搬送装置」を設置し、より一層の作業の効率化、省力化につなげる。

ロボットアームは、投入能力が600個/h、最大荷重は30kg、投入可能サイズは600×600×500。貨物認識方法には、「テクスチャ投影ステレオビジョン方式による貨物認識」と「ディープラーニング(AI)による貨物認識学習」を採用した。

「テクスチャ投影」は、ロボットへ事前のティーチングを行わずに、さまざまな貨物の認識が行える。「ディープラーニング」では、ディープラーニングを使って貨物形状を学習させることで、広範囲な貨物に対応できるようにした。安全装置には、ライトカーテン・レーザースキャナーの人侵入検知センサーと自動停止機能を搭載する。

<自動ロールボックス搬送装置>
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自動ロールボックス搬送装置は、搬送能力が1440台/h。安全装置には、人侵入検知センサーと自動停止機能を備える。

日通では、羽田空港内と隣接したエリアに二つの国内航空貨物専用のハブ拠点を構えており、2017年に羽田空港貨物センターのマテハン機器を刷新した。今回、羽田京浜島航空貨物センターの機器も刷新したことで、羽田空港を発着する航空貨物を速やかで安定的に輸送できる基盤を整備した。

同社では、今後、ハブ空港としての役割が大きくなる羽田空港で、国際輸送と国内輸送のスムーズな連結を可能にしたことで、国内航空貨物だけではなく、輸出入貨物でも迅速な対応を実現し、国内外の顧客を最短で結ぶ高品質な輸送サービスを提供するとしている。

■日本通運 羽田京浜島航空貨物センター
住所:東京都大田区京浜島3-5-5

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