日本貨物鉄道（JR貨物）が9月15日に発表した8月の輸送動向によると、コンテナ貨物の輸送実績は114万1000トン（前年同月比16.9％減）、車扱が59万2000トン（5.0％減）で、合計173万2000トン（13.2％減）となった。
コンテナは、新型コロナウイルスに伴う需要低迷に加え、大雨に伴う山陽線等の不通の影響を大きく受け、紙・パルプを除く全品目で前年を下回った。不通となった山陽線については、トラックと船舶による代行輸送を実施した。
これらの影響で、食料工業品は九州・広島地区発着の清涼飲料水や菓子類を中心に減送となったほか、九州・中国地区に生産拠点を持つ自動車部品は世界的な半導体不足も影響し、前年を大きく下回った。
農産品・青果物は北海道地区の干ばつに伴う野菜類の作柄不良も影響し低調に推移した。エコ関連物資は建設発生土の輸送が7月半ばに終了したため前年を下回った。
また、車扱は全品目で前年を下回った。石油については豪雨の影響で中央西線が不通になったものの、関東地区から長野地区向けに臨時列車による輸送を行ったほか、東海地区から東海道線経由で長野地区への迂回輸送を行った。
