日野自動車は12月20日、大中型トラックのメーカー完成車「VQ」のウイングバン(VQウイング)のラインアップを大幅に拡充し、中型トラックを1月13日に発売すると発表した。
これに合わせて、古河工場内に新設した架装工場の稼働を開始し、日野と日野グループの架装メーカーであるトランテックスがシャシから架装までを同一敷地内で一貫生産。これにより、顧客のニーズに最適な商品をより早く届けることができる。
従来は、シャシを茨城県古河市の古河工場で生産し、石川県白山市のトランテックスの本社工場で架装、その後顧客のニーズに応じて二次架装等で仕上げていたが、今回発売するVQウイングは古河工場内でシャシから架装までを一貫生産し、架装部分はトランテックスが担う。
同一敷地内で生産を連動させ効率化を図り、拠点間の車両陸送も不要となるため、商品の納期短縮を見込んでいる。ウイングバンの最適生産を追求した新架装工場は1月6日に稼働開始予定で、まずはVQウイングの中型トラック生産から開始する。
なお、メーカー完成車とは、トラックメーカーがキャブ(運転台)・シャシから荷台の架装までを一括して企画し、標準的な仕様で計画生産する商品。一方、オーダー車両の場合は、トラックメーカーが生産したキャブとシャシに、架装メーカーが顧客の要望に合わせて荷台を設計・架装する。
■架装工場の概要
事業主体:トランテックス(資本構成:日野自動車100%)
建屋面積:約1万5600m2
生産品目:ウィングバン完成車、平ボデー完成車
生産能力:約6000台/年
稼働開始:2022年1月6日
従業員数:約300名