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JMC/11億円投じ、長野県飯田市に自硬性砂型鋳造による量産工場

2023年08月23日/生産

JMCは8月23日、2022年4月に着工したコンセプトセンター(長野県飯田市、鋳造工場)第8期棟の建設工事および生産設備の導入を完了し、9月1日より工場を本格稼働すると発表した。

<工場外観>
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<工場内観>
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コンセプトセンター第8期棟は、同社が保有する伊豆木産業用地に建設した2棟目の工場棟で、量産用鋳造部品の生産に特化した特徴を有しており、自硬性砂型鋳造の工場としては国内最大規模となる生産キャパシティを実現している。

延床面積2287m2の建屋内は9割以上が生産スペースとなっており、砂型造型、鋳込み、仕上げ、検査までの工程を一貫で生産する。また、砂型の自動搬送ラインを敷設することで、余計な運搬作業を排除するとともに、砂型の滞留による生産スペースの圧迫を解消し、止まることのない生産ラインを実現する。

また、同社は2021年よりTPS(トヨタ生産方式)を導入し、既存工場の生産効率改善に努めてきた。コンセプトセンター第8期棟においては、これまでTPSに取り組んできたノウハウを結集し、同社がターゲットとする多品種小ロットの量産案件に対応する「ジャスト・イン・タイム」の生産と、匠の技能を量産ラインに落とし込む自動化設備の導入、標準作業の確立によって、従来極めて少量の生産にしか対応できないと思われていた自硬性砂型鋳造で、月間最大2万台の生産と、大幅な製造コストの削減が可能になる見込み。

さらに、昨今、FA(ファクトリー・オートメーション)機器向けの鋳造品においては、アルミニウム合金と比較して約3割の軽量化を実現するマグネシウム合金への関心が高まっている。同社は、鋳造の難度が高く、プレーヤーの少ないマグネシウム合金の鋳造においても業界屈指の生産実績を有しており、コンセプトセンター第8期棟においては、他に類をみない自硬性砂型鋳造によるアルミニウム・マグネシウム製品の量産対応を可能とする。

コンセプトセンター第8期棟の稼働開始によって、伊豆木エリアに既設の熱処理棟と合わせて、鋳造工程と熱処理工程の本格的な量産が可能になる。今後は、自硬性砂型鋳造による高品質な量産という新しい付加価値によって、多品種・適時生産・適量生産という製造業のトレンドに対応していくとしている。

■工場概要
所在地 : 長野県飯田市伊豆木
延床面積 : 2287m2
投資額 : 約11億円
用途:砂型鋳造における鋳造工程、仕上工程、検査工程

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