広島県の神石高原町と、セイノーホールディングス(HD)、エアロネクスト、NEXT DELIVERY、KDDIスマートドローンは11月20日、同町内で次世代高度技術の活用により新しい物流サービスの構築を目指した「中山間地域におけるドローン配送」の実証実験を実施したと発表した。
<弁当を配送するため着陸する物流専用ドローン”AirTruck”>
広島県の人口の減少率が2000年~2020年の間に約5%なのに対して、神石高原町は約35%と大きく上回っている。実証実験は、住民の買い物等に関する課題解決とドローン配送への理解向上、定期飛行に向けた課題の洗い出しを目的に実施した。
実証ルートは、シルトピア油木から小野社会教育施設(旧小野小)までの片道約6.5km。仮設のドローンデポとドローンスタンドを設置し、約15分で弁当のドローン配送サービスを行った。
また、防災・災害発生時に備えて町が育成したドローンパイロットとの連携を模索し、平時から活躍できる機会を創造する人材活用効率化のモデルについても合わせて検討する。
使用したのはエアロネクストが開発した物流専用ドローンAirTruck。機体の制御には、KDDIスマートドローンが開発したモバイル通信を用いて機体の遠隔制御・自律飛行を可能とするスマートドローンツールズの運航管理システムを活用した。
弁当を受け取った住民は、「短時間で届いて驚いた。お弁当は崩れていないし、温かいまま。運転免許を返納して車の運転ができなくなったら、こういうサービスは必要。ぜひ今後実用化に向けて進めて欲しい。」とコメントしている。
セイノーHDほか/大分県宇佐市で道の駅を活用したドローン配送