ヤマト運輸は9月30日、全国のホテルや空港など観光施設を対象に、スマートフォンで送り状の発行ができる「簡易伝票発行ツール」の提供を発表した。
提供開始は10月1日からで、2024年10月末までに全国約300か所での導入を予定している。
＜専用WEBサイトから送り状を発行する様子＞
訪日観光客の増加に伴う荷物の増加による混雑や、宿泊施設での荷物一時預かり・発送業務の負担増への対策として、2023年より検証が実施されてきた。今回はその成果を踏まえて、実用化が進んだ形だ。
対象商品は宅急便・空港宅急便で届け先は日本国内のみ。クール宅急便、着払いなどは利用できない。
導入施設は申し込みから2週間で利用開始が可能となり、端末が小型であるため省スペースで導入できる。また、専用WEBサイト上で送り状の手続きが完結するため、受付での送り状発行にかかわる案内業務を省略でき、受付の混雑緩和やスタッフの負担軽減につながるという。
利用者の面でも、並ぶ手間が省けるだけでなく、一度に複数の送り状を発行できるため、複数の荷物を送りたい場合に特に役立つ。専用WEBサイトが日本語と英語の両方に対応しているため、外国時の観光客にも利用しやすい点もメリットだ。
今後は、顧客のニーズに合わせて導入場所や対応言語を拡大、観光客の快適な旅行をサポートし、オーバーツーリズムの解消に貢献していく。
