スイスに本社を置くメトラー・トレドは8月27日、フォークリフトで運搬しながらパレット寸法や重量を測定できる動的パレット寸法・重量測定装置「TLD970」の日本市場投入を機に、フォークリフトがTLD970ゲートを通過した瞬間に貨物の寸法を計測するデモンストレーションの様子を、ノルウェーの工場からオンラインでライブ配信した。
TLD970は、時速15㎞で走行するフォークリフトでほぼ100%のパレット寸法データを自動的に収集し、1時間で最大720パレット分を処理することが可能。
＜TLD970による測定イメージ＞
走行するフォークリフトの貨物計測は日本では前例がなく、超細密計測技術により計測時にフォークリフトの停止や減速が不要なほか、前方、後方、逆方向からゲートへの進入が可能なことから、倉庫荷役作業の自動化や、ドライバー・庫内作業員の長時間労働の改善につなげることができる。
ライブ配信では、ダミーの貨物をフォークリフトに積んだ状態で走行しながら、「TLD970」で長さ、幅、高さを計測。複雑な形状の貨物も前進、後進ともに同じ数値が瞬時に表示された。
ライブ配信映像のダイジェスト版は、近日中に同社公式YouTubeにアップの予定。
ライブ配信に先立って商品説明を行ったメトラー・トレドの村田真人産業機器事業部長は、「TLD970」や2023年に日本市場に投入した静的パレット寸法測定装置「TLD870」について、レーザー光線で得た情報を独自のアルゴリズムで特許を取得したソフトウェアで解析することにより、光線の跳ね返りが悪い素材や隙間のある木枠など、幅広い貨物に対応できる点を強調。
これまで人が行っていた寸法測定を装置が正確に行うことで、適正運賃の請求につながりトラック事業者の収益改善などが期待できるとした。
■TLD970システム仕様
形状：フォークリフトで運べるあらゆる形状
表面特性：すべての表面
最大サイズ：（長さx幅x高さ）250cm x 250cm × 260cm
最小サイズ：（長さx幅x高さ）20cm x 20cm x 10cm
寸法測定精度:（長さx幅x高さ）±2cm x 2 cm x 1 cm
スループット：約720パレット/時間
スピード：3～15km/h
動作温度：-10～+40°C
電力：AC100～240V,50/60Hz,3.0A
寸法測定装置：4×900-S
フォークリフトの識別：Datalogic DS8110/Norbit FZ58058
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