NIPPON EXPRESSホールディングス、コメリ、日本パレットレンタル(JPR)は12月18日、コメリが自社開発商品を輸入する際にレンタルパレットを導入し、国際輸送で一貫パレチゼーションを開始したと発表した。コメリは1999年から、中国から日本への輸入業務を日本通運に委託している。
人手不足が深刻化する中、海上コンテナへの積み込み作業を年間約1016時間削減できる見通しで、これまで木製パレットの廃棄にかかっていた環境負荷も軽減する狙い。
流れとしては、輸出国側拠点となるNX中国がJPRからレンタルパレットの供給を受け、輸出の前に商品をパレットへ積み付ける。
海上コンテナへのバンニングは、パレットで省力化。海上輸送後は、日本通運が輸入港からコメリ物流センターまで陸送し、デバンニングもパレットで行う。
日本国内のコメリ物流センターに商品がパレット積みのまま輸送され、そこで空になったパレットはJPRに返却される。
パレットをバトンのように輸送で使用することで、人力による荷役作業を解消。作業時間としては、40フィートバラ積みコンテナと比べて1本当たり約2時間短縮でき、1年間では約1016時間の削減につながる。
<標準規格のレンタルパレットを企業間で共有する一貫パレチゼーション>

コメリが輸入業務を日本通運に委託した1999年当時は、パレット使用せず、カートン(バラ)で輸送していた。
その後、物流の2024年問題を機に、バラから木製パレットを利用した輸送に変更。さらに2025年10月から、JPRのプラスチック製レンタルパレットによる輸送に切り替えた。
木製ワンウェイパレットは納品後に破棄されていたが、レンタルパレットにしたことで年間約2万枚の廃棄がゼロになる。年間約170トンのCO2削減につながるという。


