東京都は6月16日、環境省、国土交通省の各大臣にあてて、自動車排出ガス規制における「無効化機能」を付加することの禁止について要請したと発表した。
これは、排出ガス試験時と異なる走行条件において排出ガス低減性能を無効化する機能(以下「無効化機能」)を有し、排出ガス規制に適合しているものの、実際の走行時には窒素酸化物が大量に排出される自動車が発見された、ことによる。
自動車の排出ガス低減性能の「無効化機能」は、米国や欧州において「ディフィート・デバイス」と呼ばれ、反社会的な行為として明確に禁止規定が定められており、違反により多額の罰金が課せられた事例もある。
一方、我が国においては「無効化機能」の付加について禁止規定が明文化されておらず、今回のような排出ガス規制逃れを抑止できるものとなっていない、とし両省に要請したもの。
要請項目は、排出ガス低減性能の「無効化機能」の付加についての禁止を、法令等に明文化することと、「無効化機能」を付加させた者に対して、罰則規定を設ける2点。