LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

NTT、Honda/次世代車載情報提供システムを共同で開発、「いつでも、どこでも、音声対話で、リアルタイム情報を快適に利用可能」

2001年10月18日/未分類

日本電信電話(株)と(株)本田技術研究所は、走行中でもハンズフリーで、電話・メールへの応答や、エリア情報等の取得を行うための「次世代車載情報提供システム」を開発した。
NTT研究所と本田技術研究所は、昨年11月から、「車両・ネットワーク協調型情報流通技術」の共同研究を行ってたが、従来の車載情報提供システムでは、運転中、情報の取得や利用がしにくいなどの課題があった。
本共同研究では、NTT研究所の最新ネットワーク技術やヒューマンインタフェース技術と、本田技術研究所の車両内情報技術を連携・融合することにより、上記の課題を解決し、いつでもどこでも快適に、リアルタイムな情報が得られることを目指している。今回、通信と音声対話をフルに活用した情報提供サービスを具体事例として、システムを構築した。
1. 位置・時間に応じた最適情報が得られる“地域密着型情報配信サービス”
2. 簡単な操作で、すばやく最適情報が入手できる“カスタマイズ情報検索サービス”
3. 運転中でも適切なメールの読み上げ及び返信ができる“ドライバーズ・メールサービス”
4. いつでも、どこでも、適切な電話応対ができる“快適モバイル電話サービス”
これらの各種情報サービスを提供するために、車両の位置や時間に応じた情報の配信技術、音声対話による車載HMI(ヒューマン・マシン・インタフェース)技術、ハンズフリーで快適に電話・メールへの対応が可能となる走行環境に応じた情報制御技術を実現。
(1)位置・時間に応じた情報配信技術
車両は、情報配信エリアを通過する毎に、車両の位置をネットワークへ送信。ネットワーク上の情報配信サーバは、車両の位置情報をもとに、走行ルートを適宜先読みする。この走行ルートとあらかじめ登録されたユーザの嗜好に基づき、タイムリーな情報を車両へ配信する。
情報提供者は、配信場所と時間を指定して、情報を登録することが可能で、位置や時間に応じたきめ細かな店舗情報や自治体情報などのエリア情報を、車両へ提供することが可能となる。
(2)ネットワークを活用した音声対話によるHMI技術
ドライバーがゆとりを持って情報の利用・操作ができるように、車両とネットワーク側それぞれに、音声認識・合成エンジンを設けた対話システムを用いる。
特に、ネットワーク上の音声認識・合成技術には、NTT研究所が開発した音声認識エンジンVoiceRexと音声合成エンジンFinalFluetを採用。これらにより、電話回線経由での認識率の高さと、抑揚の有る自然な発話で、聞き取りやすい音声を実現する。
また、ネットワーク側に音声対話シナリオを持たせることで、フレキシビリティに富んだ対話が可能となっています。
(3)走行環境に応じた情報制御技術
走行中、常に道路環境等を先読みしてリアルタイムな走行環境をチェック。
電話利用時に急カーブなどに接近している場合は、ドライバと通話相手先に一時保留や保留解除などを通知した上で、通話制御を行う。
さらに、メールが着信すると、先読みした道路環境等に応じて、メールの中の重要文のみが読上げられる。読上げに関しては、NTT研究所が開発したIntelligent BIFFを用いて、着信メール内の重要文を抽出し、重要なメールから読上げる。重要文を抽出することにより、短時間でメールの要点を把握できるようになる。
これらにより、音声対話システムともあわせて、快適な電話とメールの利用が可能。
今後、NTT研究所と本田技術研究所は、今回開発したシステムをベースにさらなる改良を行い、車両とネットワークが協調した新たな情報流通サービスを2002年以降、順次実用化すべく、研究開発を推進していく。
<用語解説>
1:VoiceRex
VoiceRexは、不特定話者の単語・連続音声認識、話者照合および話者や環境雑音への適応機能を複合した総合的な音声認識のためのソフトウェアライブラリ。特に電話音声入力に対しても高精度音声認識を実現し、幅広いサービス分野に適用可能。
2:FinalFluet
FinalFluetとは、テキストからの音声合成エンジン。約60 000種類におよぶ多種多様な音声断片を用いることによって、肉声品質に近い高品質な合成音声を実現する。
3:Intelligent BIFF
Intelligent BIFFは、メールの内容に応じて、メールに優先順位の付与および内容の要約を行って、メールを送信する技術。(BIFF は、「メール着信通知機能」を意味する用語。)メール内容の要約は、NTT研究所の自然言語処理研究成果の一つである重要文抽出技術により実現する。

関連記事

未分類に関する最新ニュース

最新ニュース