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住友商事/いなば和幸より食材の一括配送を受託

2001年10月29日/未分類

住友商事(株)は「とんかついなば和幸」や「飛騨の高山ラーメン」を中心に全国で専門店チェーンを展開する和幸(株)から全食材の一括配送を受託した。
10月中旬より埼玉県入間市と大阪府泉大津市に確保した三温度帯対応の物流センターから全国約160店舗へ食材の配送を開始する。
特長
こだわりの食材調達をまるごと一括配送システムに移管
和幸の食材に対する味と安全性へのこだわりを最重視し、既存仕入先との取引をそのまま一括配送システムに移管した。仕入面での合理化だけを追求すれば一括配送の導入時には仕入ソースの変更を伴うが、住友商事は和幸及び各仕入先と入念な打合せを行い、既存の取引関係を維持しながらシステム化と配送の合理化を行った。
仕入コスト削減及び業務の効率化
和幸は一括配送導入により従来1 000以上あった商品アイテムを300程度に集約し、仕入コストを大幅に削減した。和幸店舗での発注業務が激減したことで店長・従業員が接客に費やす時間が増えサービス向上につながる。同時に荷受け業務が軽減され、各取引先の請求を住友商事が取り纏めることで伝票処理等の事務作業も大幅に効率化された。
例えば和幸本社でこれまで従業員1人が月間4日間必要としていた伝票処理が5分間で済むようになった。また、データ管理も容易になり、和幸本部は店舗の発注・納品状況をリアルタイムで把握・管理できるようになった。
低廉な導入コスト
本システムについては必要最小限の投資で構築が可能であるが、既に和幸では仕入コストが最低でも年間数千万円は削減できる見通しであり、業務効率化の面も考慮すると非常に投資効率の高いシステム。
仕入先側の業務を効率化
中小の仕入先は独自の配送手段を保有していないケースがほとんどで、従来は取引先の希望に合わせて物流業者に配送業務を委託していた。一括配送が導入されると、配送に関わる手間が一切なくなり、リアルタイムで配送センターの在庫状況の把握ができることから、仕入業者は食材の品質管理、在庫管理に集中することができる。
さらに本システムにて店舗への納品実績がリアルタイムに確認することができ、売掛管理を正確かつ効率的に行なうことが可能となる。
住友商事は従来から和幸向けの豚肉を米国工場から冷蔵(チルド)の状態で輸送しているが、一括配送網の構築により生産工場から店舗まで徹底した温度管理による一貫輸送を実現した。
また、鮮度管理の問題から従来一括配送では輸送が困難と考えられていた青果についてもキャベツを皮切りに導入する。これにより一括配送での仕入れ率が100%に近くなり、和幸にとっては配送に関わる業務が最大限効率化される。
住友商事が今回和幸用に構築した物流システムは、4~5店の小規模チェーンから大規模チェーンまで、また、どんな仕入先でもパソコンと電話線があれば簡単に参加することが可能。
住友商事は商流・物流・情報流の融合による収益基盤の拡大を目指しており、食材へのこだわりを守りながら業務の効率化を図りたい他の外食チェーン向けにも本システムを積極的に売り込んでいく方針。

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