国土交通省航空局は、次世代航空保安システムの中核をなす運輸多目的衛星(MTSAT:Multi-functional Transport Satellite)を利用した衛星航法システムとして、運輸多目的衛星用衛星航法補強システム(MSAS:MTSAT Satellite-based Augmentation System)を整備している。
MSASは、GPSから測位情報を受信して航行しようとする航空機に対し、GPSの精度や信頼性を向上させるための補強情報を、MTSATを中継して提供するための地上システム。
MSASの中枢を担う航法統制局を神戸及び常陸太田航空衛星センターに設置しており、平成13年2月からはシステムを稼働させ、GPSのデータ収集・解析業務を実施している。
試験用航空機を利用したデータ収集を行うため、国土交通省と独立行政法人電子航法研究所が共同し、仙台空港においてMSAS飛行試験を平成14年1月28日(月)~2月1日(金)、試験会場を独立行政法人電子航法研究所 岩沼分室で行う。
運輸多目的衛星用衛星航法補強システム(MSAS)について
MSASとは
GPSから測位情報を受信して航行しようとする航空機に対し、GPSの精度や信頼性を向上させるための補強情報を、MTSATを中継して提供するための地上システム。
従来の地上航法装置であるVOR/DMEやNDBに替わる次世代システムで、洋上から陸域まで、広範囲にわたって利用することが可能であり、柔軟な飛行ルートが設定できる。
MSASを利用すると、3つの機能により、高い精度と信頼性を有する測位が可能となり、航法に利用することが可能になる。
インテグリティ機能
GPSを監視し、不具合があれば航空機に直ちに知らせる。
99.99999%の確率で保証する誤差範囲情報(保護レベル)を提供。この誤差範囲は、GPS単独測位に比べて格段に小さくなる。
レンジング機能
MTSATをGPS同様の測位衛星として常に利用可能となり、信頼性が向上する。
ディファレンシャル機能
誤差補正値の提供により、GPS単独で20m程度の精度(水平方向)が、数メートル以内に改善される。
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国土交通省/運輸多目的衛星用衛星航法補強システム(MSAS)飛行試験の実施について
2002年01月23日/未分類
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