新日鉄ソリューションズ／ファーストリテイリング中国事業における基幹系業務システム構築

新日鉄ソリューションズ（株）は、（株）ファーストリテイリングの中国における店舗展開に伴い、ITパートナーとして基幹系業務システムを構築し、稼動を開始した。
ファーストリテイリングは、大きなポテンシャルをもつ中国市場への足掛かりとして、この9月30日、上海市に店舗をオープン。今回導入のシステムは中国市場における事業基盤確立のためのITインフラの中心的役割を果す。
システム導入にあたっては、ノードストロームやベスト　バイ、テスコ等の欧米著名企業での採用実績を持ち、流通業・小売業向けの基幹系業務パッケージソフトとして高いシェアを誇るRetek Inc.（以下：Retek社）のプロダクトを活用し、パッケージを活用したシステム短期導入で豊富な実績を持つ新日鉄ソリューションズが業務設計開始から約9ヶ月という短工期で構築を行った。なお、日本企業でRetekを本格的に導入したのは今回が初めて。
ベスト　バイ＝全米最大の家電量販店。売上196億USドル(2002年3月期)。
テスコ＝全英最大のスーパー。売上256億ポンド(2002年2月期）。
同システムにより、ファーストリテイリングでは中国本社(本部)主導型の商品管理を実現する。一元的な商品マスタ管理のほか、在庫管理においても店頭在庫や倉庫在庫などの全社の在庫情報を本部で日次単位で把握することを可能とした。
加えて、正確な日次在庫データを元にした商品自動補充、販促イベント登録も含む価格管理機能、および経営指標データを提供する経営管理支援機能も実現し、小売業向けの基幹系業務システムとして先進的で拡張性のある機能を備えている。
ファーストリテイリングではこのシステムの導入により、今後の中国での本格的な事業拡大において、中国本社（本部）と店舗間の業務運営を効率的に行う体制の整備が出来た。
新日鉄ソリューションズは、今回のシステム稼動を機に、新日鉄軟件(上海)有限公司を設立。ファーストリテイリング社のサポートのほか、今後ERP・PDM等の分野でも中国でシステムインテグレーションビジネスを本格的に展開する。
また、今回のファーストリテイリング基幹系業務システム構築を契機として、今後、日本およびアジアにおける流通業及び小売業の基幹系業務システム構築事業を本格的に展開する。具体的には、Retek等の先進的業務ソリューションパッケージを活用した基幹系業務システム構築と、SCMで定評のある同社の需要予測・需要計画技術を活用したDCM(Ｄｅｍａｎｄ Ｃｈａｉｎ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ)ソリューションや流通最適を図る統合ロジスティクスソリューションなどを組み合わせ、流通業・小売業の競争力強化に資するソリューションを提供していく。
　
Retek社について
米国ミネソタ州ミネアポリスに本社を構える小売業の基幹系業務に特化したパッケージソフトの販売会社。CEOはSteve　Ladwig、設立は1986年でNASDAQ上場。RISニュース・リーダーボード 2001では、小売業界向けのソフトウエア販売業者の第1位にランクされる。
主要顧客はノードストローム、ベスト　バイ、テスコ、A&Pなど、グローバルな一流小売企業が多い。
社員数 約800人、売上高　約1億8千万ＵＳ＄ (ホームページ　http://www.retek.com)