インサイド・コンタクトレス社／NTRUの非接触型ICカード用公開鍵ソリューション採用

エヌトゥルークリプトシステムズ（株）は10月29日、米NTRU Cryptosystems Inc. （以下：NTRU）の非接触型ICカード用公開鍵(PKI)ソリューション「GenuID」が、インサイド・コンタクトレス社（以下：Inside社）に採用されたことを発表した。
Inside社は、非接触型のICカードや電子IDなどの製品に特化した先進的な半導体メーカー。NTRUは、インサイド・コンタクトレスの非接触型スマート・カードとカード・リーダー用の次世代16 ビットRISCプロセッサーのセキュリティ保護ソリューションとして、GenuID製品群のライセンスを供与した。
Inside社の新世代16ビット・プロセッサー・チップは、スマート・カード等の非接触型アプリケーション向けの汎用スマート・カード・プロセッサーとは異なり、非接触型カードとリーダー向けに特化して設計された初のプロセッサー。
NTRU GenuID製品群は、スマート・カードに記録された画像や名前などの個人情報や金融関連のデータなどを、高いセキュリティで保護しながら伝送することができ、あらゆる改ざんを防ぐことができる。
Inside社のプロセッサーは、NTRU GenuID を実装することによって、セキュリティ強度を高めるとともに、競合する8ビットのプロセッサー向けアプリケーションを上回る性能を低価格で実現することになる。
両社製品の組み合わせによって、ID カードやプリペイド式の交通機関向けカード、アクセス制御関連製品、決済などの金融サービスにおいて、幅広いアプリケーションに応用できる強力なソリューションが生み出される。
NTRU の公開鍵暗号システムは、従来の暗号テクノロジーに比べ、20倍から最大 2 000 倍に達する高速性と、メモリー使用量（フットプリント）が約1/50とコンパクトであることが特徴で、サイズや電力、性能に関する制約が厳しいICカード関連の16ビット・プロセッサー・ベースのアプリケーションに対し、強固で高効率のセキュリティが提供される。
また、NTRU GenuIDは、暗号化機能に特化したコプロセッサを必要としないため、Inside社をはじめとするメーカーは市場を拡大する強力なセキュリティを完備した非接触型アプリケーションを開発することができる。