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日産自動車/工場内で自動車シュレッダーダスト再資源化開始

2003年06月26日/未分類

日産自動車(株)は、同社追浜工場(神奈川県横須賀市)内の廃棄物処理用焼却炉を一部改造し、使用済み自動車のシュレッダーダストの再資源化を2003年秋より開始する。自動車メーカーが自社工場内の既設炉を利用してシュレッダーダストの処理を行うのは、世界でも初めて。
2004年度後半に施行が予定されている自動車リサイクル法において、自動車メーカーは自ら、または委託してシュレッダーダストを引き取り、再資源化することが義務付けられている。
同社では、シュレッダーダストの処理を基本的に既存の再資源化事業者などに委託する方針であるが、自社設備でも処理することで、得られたデータを分析し、処理コストの把握と削減に努めるとともに、新型車の設計改善につなげていく。
シュレッダーダストは樹脂やゴムなどの容積が大きなもので構成されているが、現在はそのほとんどが埋立てられているため、埋立て以外の有効な処理方法の確保が大きな課題となっている。
また、燃焼による再資源化にあたり発熱量が大きく、温度制御が難しいうえ、燃焼生成物が焼却炉内部やボイラー蒸発管の表面に付着、堆積する問題が発生する。
同社は、1997年から1999年にかけて直接溶融炉を使用し、シュレッダーダストの再資源化の実証実験を実施し、これらシュレッダーダスト再資源化時に発生する問題を解決した。
今回採用するシュレッダーダスト再資源化の技術やノウハウは、一般の廃棄物処理用焼却炉にも応用できるもので、広く一般に公開し普及に努めていく。
また、投資に関しては、既存の施設を改造することにより、新規に同規模の施設を建設するのに比べて、コストを20分の1程度に抑えることができる見込みで、この技術は特許を出願済み。
追浜工場では「廃棄物ゼロエミッション」の取組みにより同工場内で発生する廃棄物を大幅に低減したため、焼却炉の処理能力に関しては、その余剰能力を使ってシュレッダーダストの処理が可能となった。また、処理の際に発生する蒸気は、工場内の塗装工程の加温用などに有効利用し、同工場での省エネルギー化に結び付けていく。

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