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日本コカ・コーラ/グループの調達・製造・物流業務を10月1日より一本化

2003年09月21日/未分類

日本コカ・コーラ(株)と全ボトラー社は、コカ・コーラナショナルビバレッジ(株)(以下:CCNBC)が、日本のコカ・コーラグループの調達・製造・物流業務を10月1日より開始する。
CCNBCの2004年度の製品製造・供給量は、約2億ケースに達する見通しで、日本コカ・コーラとすべてのボトラー社の協働により事業を開始するCCNBCは、全国規模のSCMを通じて新たな価値を創造することを目標にしている。
CCNBCは、市場環境の変化に迅速に対応し、顧客と消費者の満足度の向上を図ることで、日本のコカ・コーラグループの長期的な競争力の強化を推進する。
CCNBCは日本のコカ・コーラグループにおける調達・製造・物流業務を一元的に統括し、全国規模で最適なSCMを構築することによりコストの低減を図る。
その結果創出される原資は、市場でのマーケティング活動の強化と顧客サービスの向上に向けて投資し、日本のコカ・コーラグループの長期的な成長を目指す。
CCNBCが推進する全国SCMは、新規に統合された情報システムが支援する、全国の拠点管理による生産性向上、すべての製造ラインの最大活用や在庫の適正化などにより、2007年までに年間250億円以上のコスト削減を実現する見通し。
CCNBCは原材料・資材の共同調達と全国規模での製造・需給計画および調整業務を統括し、ボトラー各社へ製品を供給する。CCNBCはコカ・コーラグループのSCM戦略について意思決定を迅速に行う。
先進的な生産技術に投資し、消費者ニーズに合った高品質で革新的な新製品や容器をより迅速に市場へ導入することにより、顧客と消費者の満足度を高め、全国規模で製造・物流拠点の最適化を推進する。
また、コカ・コーラグループの業務プロセスと情報システムの標準化を促進し、ボトラー各社の担当地域を越えた全国レベルの詳細情報が即時に把握できる情報ネットワークを強化し、より柔軟な供給体制の構築を目指す。
SCMと販売活動を結びつけるCCNBCの新しい情報システムは、ボトラー各社が地域に密着して長年に渡り展開してきた顧客サービスをより一層強化する。
CCNBCの業務は二段階に分けて展開する。第一段階では、コカ・コーラティープロダクツ(株)(以下:CCTPC)が現在行っているトール製品に関わる業務とコカ・コーラビバレッジサービス(株)(以下:CCBSC)が行っている調達業務を10月1日CCNBCに移管する。
第二段階では、現在ボトラー各社で行っているフランチャイズ製品の業務が2005年1月をめどにCCNBCに移管される予定。
これにより、従来のトールとフランチャイズという二つの異なった製造の仕組みが、一つの統合された新しい仕組みになり、CCNBCがコカ・コーラグループの全製品を全国レベルで統括することになる。
CCNBC会社概要(2003年10月1日時点)
商号:コカ・コーラナショナルビバレッジ株式会社
設立:2003年4月1日
所在地〒106-0032東京都港区六本木6-2-31ZONE六本木ビル
資本金50億円(資本準備金:50億円)
決算期12月
事業目的
1.清涼飲料水の原料調達、製造及び物流(サプライチェーン)に関する企画、調査、立案及び管理に係るコンサルティング業務
2.清涼飲料水、清涼飲料用シロップ、清涼飲料用パウダーの製造、購入及び販売
3.清涼飲料水の製造、販売に関する資材(缶、ペットボトル、瓶等)、機材(自動販売機、ディスペンサー、その部品等)の購入及び販売
4.前号に付帯する一切の業務
製造量:約2億ケース(2004年度計画)
販売先:コカ・コーラボトラー社
役員
代表取締役社長ギー・ウォラート
解説
フランチャイズとトール
現在、日本のコカ・コーラグループの製品の製造・仕入れに関して、フランチャイズおよびトールの2つの方式がある。
フランチャイズ方式:
ボトラー社が日本コカ・コーラ社(CCJC)から仕入れた原液を使用して自社の製品として製造、販売する方式。(現在、炭酸、コーヒー製品などは当方式を採用。)
トール方式:
コカ・コーラティープロダクツ社(CCTPC)が製造した商品をボトラー社が仕入れて販売する方式。
(現在、お茶製品、水製品、新カテゴリー製品などは当方式を採用。新規製造ラインへの投資が
必要な急成長カテゴリーや正確な販売予測が難しい新製品については、全国的な観点での生産や新規設備投資計画およびリスク管理が必要なため、当方式を採用している。)
日本のコカ・コーラグループのビジョン
日本のコカ・コーラグループは、我々のブランドに触れる全ての人々にさわやかさと満足を提供し、我々の事業に関わりをもつ全ての人々に価値を創造・提供することを使命としている。
グループの基本戦略は、消費者マーケティング、顧客サービス、SCMという3つの領域を中心に、コカ・コーラボトラー各社及び日本コカ・コーラ(株)(以下CCJC)の協働体制を一層強化し、新たな価値を創造していくこと。そのためには清涼飲料業界のリーダーとして、既存の枠組みにとらわれない変革に挑戦し、競争力の強化を継続的に行う。
変革に向けたこれまでの協働の取り組み
日本のコカ・コーラグループは、CCJCが企画するマーケティングと全国15ボトラー社の製造・販売基盤に支えられ、今日まで清涼飲料業界のリーダーとしてゆるぎない地位を確保してきた。
日本のコカ・コーラグループは、刻々と変化する消費者ニーズへの迅速な対応、顧客満足の最大化を常に目指している。そのために1990年代中頃より事業を取り巻く環境やニーズの変化に合わせてCCJCおよびボトラー全社協働でさまざまな取り組みを行ってきた。
1995年には全国規模の小売チェーン顧客に対するサービス強化のために15ボトラー社共同でコカ・コーラナショナルセールス株式会社を設立し、昨年は提案営業力の強化のためにカスタマーマネジメントラーニングセンターを設置し15ボトラー社により協働で運営している。
またザコカ・コーラカンパニーとボトラー社の共同出資で1999年に設立した共同調達会社コカ・コーラビバレッジサービス(株)はすでに日本のコカ・コーラグループ全体の主要資材の90%を一括調達している。
SCMにおいては以下のような取り組みを昨年行ってきたが、全国SCMはこのような広域のSCMを一層強化・発展させ、ボトラー社とCCJC協働で最適なシステムを構築することを目指している。
・東京社、三国社、利根社、コカ・コーラセントラルジャパン社、計4社の出資による東日本の共同製造会社、コカ・コーライーストジャパンプロダクツ(株)の共同投資ラインが稼動。
・コカ・コーラウエストジャパン社、近畿社、中京社、北陸社、三笠社、四国社、南九州社、計7社参画による西日本需給機構が稼動。
・コカ・コーラウエストジャパン社、近畿社、中京社、四国社、南九州、計5社が共同でミネラルウオーター製造会社、大山ビバレッジを設立。
全国SCMの構想
目標:日本のコカ・コーラグループは、全国規模のSCMによりコスト削減を実現し、グループの競争力を長期的かつ持続的に強化していくことを目指す。具体的な目標は以下の通り。
・高品質、安全で付加価値の高い製品の提供による消費者満足度の向上
・迅速で柔軟な供給体制による顧客サービスの向上
・先進技術・設備への戦略的投資
・既存設備の最大有効活用
・在庫適正化、および調達・製造・物流費用の低減
戦略:この目標を達成するため、以下の戦略に基づいて全国SCMを構築する。
・一元化された意思決定
・生産・物流ネットワークの全国最適化
・統合された需給計画の確立
・グループ各社共通の情報システムの構築
CCNBCの設立とこれまでの活動:
全国SCM確立を目指して最適な組織、業務プロセス、情報システムおよび経済的効果を検証し構築準備を進めるために、2003年4月に6ボトラー社(三国社、利根社、東京社、CCCJ、近畿社、CCWJ)とCCJCが共同でCCNBCを設立しました。その後他のボトラー社の参画を得て、2003年10月の業務開始に向けて準備を進めてきた。

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