ＭｒＭａｘ／関東物流センター稼働

（株）ＭｒＭａｘは、関東地区の店舗への商品配送を行う物流拠点として、「関東物流センター」（千葉県市川市高浜町）を稼働している。
「ＭｒＭａｘ関東物流センター」は、これまで仕入先の出荷拠点から、直接各店舗へ納品されていた商品搬入を物流センターに一本化し、店舗配送や検品作業を集約するもの。
4月に西日本地区の店舗を対象に稼動した「ＭｒＭａｘ西日本物流センター」に続き、ＭｒＭａｘが構築を進める物流システムの関東地区での拠点となるもの。
同センターは、鉄骨造り４階建て、使用面積は約2800坪。立地は、国道３５７号線に隣接し、高速道路へのアクセスも良く、群馬県から千葉県までの関東地区の全6店舗を対象としている。物流センターの運営は、三洋電機ロジスティクス（株）に委託している。
ＭｒＭａｘは、普段の暮らしに欠かせない生活用品を、毎日低価格で提供する総合ディスカウントストア。物流センターの稼働により、仕入先及びＭｒＭａｘ双方の物流コストを軽減し、経費削減と仕入原価の引き下げを図る。
発注から陳列までの流れを大きく変えることで、さらなるローコストオペレーションを実現し、品切れのない豊富な品揃えの売場で、さらに低価格で商品を提供することを目指す。
物流センター概要
名称：ＭｒＭａｘ関東物流センター
所在地：千葉県市川市高浜町１
建物構造：鉄骨４階建て
使用面積 2814坪
エレベーター ４台
平均通過物量 月平均90万ケース
対象店舗 群馬・千葉地区　全6店舗
取引先数 約200社
従業員数 ＭｒＭａｘ6名
三洋電機ロジスティクス約120名（パート・アルバイトを含む）
ＭｒＭａｘの物流システム構築
１．「トランスファー・センター」での稼働
「ＭｒＭａｘ関東物流センター」は、当初は在庫機能をもたない通過型の物流センター「トランスファー・センター」としてスタートした。
これまで、仕入先から店舗にそれぞれ直送されていた商品搬入を、物流センターに集約し、各店舗への一括納品に変えることで、店舗での荷受け作業の削減を行う。
ＭｒＭａｘがめざす物流機能の１つが、そのまま売場に陳列できる状態での納品：ＦＲＭ（フロア・レディ・マーチャンダイジング）。初期段階では、仕入先から物流センターに納品された商品を、検品後、店舗別に、ハード（家電）・ソフト（衣料）・ゼネラル（日用雑貨、洗剤・化粧、食品）の３つの売場グループ別に仕分けし、その区分でカゴ車に積み、店舗に納品。
店舗では、カゴ車を数え、＜店着証明書＞にサインするだけの作業。カゴ車には、グループ区分と、通常商品やお客様の注文商品といった納品区分が記されており、店舗での作業が一目でわかるため、作業効率が上がる。
荷受け・検品の作業が軽減し、店舗での総労働時間が削減し、同時に従業員がよりお客様のための作業に専念できる体制づくりを行う。
仕入先にとっては、関東地区６店舗へ店舗別に納品していた商品を、物流センターへまとめて納品することが可能となり、遠距離・多頻度配送という負担が大きく軽減される。
また、商品の納品に関する問い合わせ窓口が、各店舗から物流センターへ一本化することによって、仕入先・ＭｒＭａｘ双方の事務負担の軽減が可能となる。
物流センターを経由して、仕入先への返品、ＭｒＭａｘの店舗間移動という機能も持たせ、店舗からの戻り便の有効活用を行う。 　
２．「ＡＳＮ（Advanced Shipping Notice ：事前出荷通知）」データの活用
ＡＳＮ（Advanced Shipping Notice ：事前出荷通知）は、仕入先から事前に納品データを受け取ることで、納品精度の高い仕入先からの荷受け作業が、全数検品からぬきとり検品へ、軽減することが可能となります。また、物流センターでの各店舗への仕分け作業が容易になる。
検品の効率化と検品精度の向上で、さらに仕入先・ＭｒＭａｘ双方の物流コストの削減を図る。
３．「ディストリビューション・センター」機能の追加
11月には、商品を在庫し、仕分け・配送する「ＤＣ」機能を、当物流センター３・４階部分で稼働。一時在庫機能の活用により、一品大量販売のできる商品の一括大量納品が可能となり、仕入れコストの削減が見込まれ、海外での自社開発商品のコンテナ単位での輸入が可能となる。
４．「ＭｒＭａｘ西日本物流センター」の状況
「ＭｒＭａｘ西日本物流センター」もＴＣ・ＤＣ機能ともに、順調に稼働し、西日本の３７店舗に商品を供給している。
さらに店舗間の商品移動や店舗からの返品商品をまとめて仕入先へ返品するという、静脈物流も稼働を始めた。