富士ゼロックス(株)のアジア・パシフィック地域における販売会社や事業所など14拠点が、2003年末までにISO14001認証を取得した。
同地域ではすでに生産系の7社および拠点がISO14001認証を取得しており、このたび、販売会社などへ取得を拡大し、対象となる海外拠点での認証取得はすべて完了した。
認証取得にあたっては、14社および拠点を二つのグループに分け、東南アジア6カ国7組織をグループ1とし、(株)日本環境認証機構の群審査を、海外で初めて採用した。
群審査を採用した理由は、オフィス機器の販売・サービスという業態が国内販売会社とも共通であり、国内販売会社31社が七つの群に分かれて認証取得をした際のノウハウを生かせると判断したため。
また、活動推進にあたっては海外販売会社を統括するインターナショナルビジネスカンパニー(IBC)と協業し、富士ゼロックス環境経営推進部内に事務局をおき、取得活動の支援を行なった。
たとえば、通常はマニュアルを作成する際、多大な費用をかけて地元のコンサルタントに頼まざるを得ないところだが、グループ1は、環境マネジメントシステムの基本文書となる環境マネジメントマニュアル、内部監査規則等を共通化したためその必要がなく、各組織が独自に定める「環境方針」「目的・目標」「環境マネジメントプログラム」「体制・責任」などの作成に注力することができた。
その結果、グループ1は、6カ国の国境を越えた活動を行ない、法律や文化などの違いも克服して、10カ月という短期間で認証を取得できた。
このように群審査は富士ゼロックスおよび関連会社のマネジメントシステムの一貫性を保ちつつ、各社・各組織の独自性/自主性も生かすことができ、認証取得に係る作業工数の効率化を図ることもできた。
グループ2は東アジアおよびオセアニアの六つの国と地域の7社および拠点で、このグループはすでに生産拠点において認証を取得しているところが多いため、その経験を生かして、個別に、生産拠点と同じ認証機関から認証を取得した。
富士ゼロックスおよび関連会社は、環境基本戦略に基づく環境経営基盤整備の一環として、ISO14001EMSの認証取得を進めており、2002年度末までに、日本国内48社および拠点、海外7社および拠点、研究、開発、製造、販売などの部門で取得が終了している。
今回の認証取得で、富士ゼロックスおよび国内外関連会社のISO14001認証取得数は、69社および拠点となった。