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日本電気/「大型郵便物自動処理システム」デンマーク郵便公社で稼動開始

2004年05月09日/未分類

NECは、世界最高速の大型郵便物自動処理システム(フラットソータ)の海外市場向け販売展開を本格化する。

デンマーク郵便公社(PDK)からフラットソータを8台受注しているが、このほど第1号機が同公社のコペンハーゲン郵便センターにおいて稼動を開始した。今後順次引渡しを行い2004年末には同公社の郵便センター4局に8台全ての引渡しを完了する。

近年のインターネットの普及により、国内・海外ともダイレクトメールを中心とした大型郵便物(フラットメール:ほぼA4サイズ、厚さ3cm、重さ2kg迄の郵便物)は増加傾向にあり、欧米先進国を中心に機械化による自動処理化が相次いで計画・導入されている。

PDKは、2002年初頭にフラットソータの導入の入札を実施し、NECが競合他社に対して、最大43,200通/時という世界最高速の処理速度の実現や、客先要求の種々開発項目へのコミットメントを評価され2002年9月に受注したもの。

フラットソータで処理する対象物は、紙の封書、ビニール封書、雑誌、新聞、書籍、コンパクトディスク等と、大きさ、形状、材質、重さなど多種多様。

これらを高速に1通ずつ分離し、確実に処理する為の技術が重要になり、従来の技術では、これら多様な郵便物を高速搬送する為には個々の郵便物を強くグリップする必要があり、結果として郵便物にダメージを与える場合があった。

これに対してNECは、郵便物間の接触面や摩擦を極力少なくし、かつ郵便物をソフトかつ確実に1通分離を可能とする独自開発の技術を採用することにより、フラットメールに対してダメージを与えることなく高速に処理する事を可能としたもの。

また、PDKからは、OCR(光学文字読取)技術による郵便番号と住所読取の機能にとどまらず、受取人の氏名も正確に読取り、予めデータベースに登録された転居先への転送を可能とする機能の要求もあった。

NECは、カラー画像を用いた独自の住所領域検出方式の開発により、複雑でカラフルな文書レイアウト、広告情報が並ぶ郵便物上から、安定して住所領域を検出することに成功した。

また、欧州、南米で既に実績のある統計的手法をベースにした住所認識アルゴリズムを更に高度化し、受取人氏名を含む全てのデンマーク語の住所情報の読取を可能とする独自技術の採用により技術的難易度の高いこの機能を実現した。

更に、PDK向けのシステムの大きな特徴として、全自動化が挙げら、各々のフラットソータにはメールの自動供給部(フィーダ)が4台と、メールの区分口が200口用意されているが、各区分口にはメールの集積する為のトレイが実装されている。

トレイが満杯になった時にそのトレイを自動排出する満杯トレイコンベア、その自動排出した区分口に対して次の空のトレイを自動補充する空トレイコンベアが実装されている。これによりフラットメールをフィーダに供給した後は全ての作業が自動化されており、PDKの運用人員・費用の軽減に大きく貢献している。

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