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DHL/中国国内エクスプレスサービス「チャイナ・ドメスティック」開始

2004年05月19日/未分類

DHLは、中国において、国際エクスプレス業界として初の中国国内エクスプレスサービスとなる「チャイナ・ドメスティック」を開始する。

小荷物や貨物を扱うこの新しいサービスでは、配達時間や集荷時間の短縮、独自の追跡技術による荷物の輸送状況の確認、綿密な顧客サービスといった、DHLならではの高品質なサービスを中国国内間で提供するもので、上海や北京といった大都市やその近隣工業地域だけでなく、中国全土にわたって拠点を増やし事業を展開する日本企業にとって、事業戦略に欠かせないロジスティクス手段の提供を可能にする。

今回の新サービス発表などにより、DHLの対中投資額の累計は2億1 500万米ドル強となり、このプログラムは、中国国内間におけるサービスの向上と事業のインフラを強化するもので、アジア太平洋地区の成長の主たる牽引役である中国において、DHLが「ワンストップ」の統合サプライチェーンソリューションプロバイダーとしての主導的地位を強化していく取り組みの一環。

グループ企業であるDHLExpress、DHLDanzasAir&Ocean、DHLSolutionsが共同で実施する本投資は、DHLによる中国への継続的なコミットメントを表すもので、商品、サービス、インフラにまたがる多面的な戦略によって、複雑さを増しつつある中国市場において、さらに高度化する顧客ニーズに応えていく。

DHLの親会社であるドイツポスト・ワールドネット(DPWN)のクラウスツムヴィンケル会長は「チャイナ・ドメスティック」の開始を受けて、「本サービスの開始は、DHLおよびそのパートナーであるシノトランス社にとって画期的な出来事。この国内向けサービスは、中国におけるDHLの比類ないネットワークを最大限に利用し、DHLがグローバルに展開する国際エクスプレスサービスと同等の優れたサービスをお客様へ提供していきます」と述べている。

またDHLは中国において、企業向けに、第三者によるスペアパーツ管理などの付加価値を加えたサービスを提供するエクスプレス・ロジスティクス事業も強化していく。

エクスプレス・ロジスティクス市場はDHLにとって急成長分野の一つになると予想されており、中国におけるエクスプレス・ロジスティクス事業を開拓するため、3箇所のエクスプレス・ロジスティクス・センター(ELC)と16箇所のスペアパーツセンター(SPC)の設置を計画している。

同時に、顧客の業種やニーズに合わせた物流ソリューションを提供するDHLSolutionsでは、中国のライフスタイル、ファッション、ヘルスケアやFMCG(消費財)セクターを対象にしたインダストリー・コンピタンス・センターの設立の可能性を探っていく。

またDHLの物流部門であるDHLDanzasAir&Oceanは、海上貨物や一般貨物の倉庫保管のニーズを満たすため、開設した浦東(プドン)物流センターと上海の九亭(キュウテイ)物流センターの2箇所に300万米ドルを投資したほか、1 200万米ドルのインフラ開発プログラムの下で、中国国内の拠点数を2007年までに現在の20から37へ倍増させる計画を進めており、今年は新たに無錫(ムシャク)、済南(サイナン)、鳥魯木斎(ウルムチ)、福州(フクシュウ)、中山(チュウザン)、東莞(トウカン)、温州(オンジュウ)の7箇所に事務所を開設する。

これらのサービスの強化や投資は、上海や北京といった大都市やその近隣工業地域だけでなく、中国全土にわたって拠点を増やし事業を展開する日本の企業やユーザーにとって、大きなメリットとなり、多面的アプローチは各ユーザーによる中国事業戦略に欠かせない強力なロジスティクス手段の提供を可能にし、書類・貨物の輸送からサプライチェーン管理に至るまでの広範囲なサービスを、ワンストップで一貫して行う。

DHLは2003年10月に2億米ドル規模の5ヵ年投資計画を開始するなど、過去数年間に中国で様々な戦略的投資を行ってきた。今回のプログラムはこうした一連の戦略的な投資の一つで、DHLは4つの既存ゲートウェイの拡大強化、事務所14箇所の新規開設、73件のプロジェクトの実施、輸送車1 200台の新規購入、人員の増員(最大2 100人まで)などを行い、「チャイナ・ドメスティック」と「エクスプレス・ロジスティクス事業の強化」は、5ヵ年投資計画の第二段階に当たる。

過去数年におけるDHLの中国事業の成長率は年換算で35%~45%となっている。中国はDHLの世界的なネットワークの中でも特に急成長を遂げている市場であり、今後数年内にDHLの最大市場になるものと見られている。

DHLは1986年に国際エクスプレス企業として初めて中国に進出し、中国有数の輸送物流会社であるシノトランス社と合弁会社を設立した。現在、DHLシノトランスは中国の宅配便市場の40%近くを占めて、DHLDanzasAir&Oceanは過去4年間で有数の国際航空貨物会社となっており、グループ全体では従業員4 700人、拠点数225箇所、ゲートウェイ4箇所、輸送車の保有台数は1 100台、カバーする都市は318都市と、中国において他に比肩するもののない存在となっている。

過去数年間においてDHLは、アジア圏内に11億3 400万米ドルを投資し、中国におけるDHLのイニシアチブは、アジア圏内の取引(特に中国とアジア諸国間の取引)およびアジアと他の経済圏間の取引など成長著しい分野に資本を投下するという地域戦略の要となっている。

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