英スーパー最大手のテスコは、中国の食品・飲料製造大手の頂新（TingHsin）グループとの間で、折半出資の合弁事業契約について合意した。
同グループの子会社で、中国各地にハイパーマーケットチェーンを展開する樂講（Hymall）の50％の株式を2億6000万米ドルで取得する内容で、ことし11月までに契約を完了する。
樂講は1998年にハイパーマーケットの第一号店を開店し、上海を含む中国北東部を中心に計25店舗、運営しており、来年中に10店舗増やす計画で、2003年の売上高は6億1,300万ドル、税引き後利益は1,010万ドルで、2004年の売上高は8億3,300万ドルを見込んでいる。
テスコは①中核である英国内の消費者に付加価値、選択肢、利便性を提供する②食料品と同様に非食料品の販売分野でも影響力を向上する③金融やインターネット販売などの新分野の事業を開拓する③長期的な視野を持った国際小売事業者になる―の4つを基本戦略としており、今回の合弁事業もその一環に位置付けている。
頂新グループ側は、樂講をはじめとする各種企業の運営で得た中国での小売業のノウハウを提供し、テスコ側は、商品調達、商品開発、店舗運営の専門知識を生かしたいとしている。
テスコ幹部は「中国はここ3年ほどで、世界最大級の市場に急成長を遂げた。頂新の顧客最重視の姿勢は当社と共通しており、中国市場進出のパートナーとして最適だと考えている」と話している。
