(株)ヤクルト本社は、中国本土でのヤクルト事業を統括管理する内販統括型傘型企業の「養楽多(中国)投資有限公司」の設立を上海市に申請した。
中国は、「ヤクルト」を中心とした乳酸菌飲料市場も急速に拡大中で、国内外資本の市場参入により競争が激化しており、今まで以上にスピーディーな展開が求められている。
同社の中国での展開は、2002年6月、広州ヤクルトで「ヤクルト」の製造販売を開始し、今期売上は1億元を突破し、黒字化が見込まれている。
また、今年の8月には新たな拠点として上海市に上海ヤクルトを設立。2005年12月末には上海工場が稼動する。
しかし、中国国内での販売・マーケティング活動の統一化を図りながら、より一層、事業展開を迅速化させるには、中国事業全体を統括する組織が必要となり、中国の現行法では、外資100%の製販企業は、自社製造の製品しか販売が許されていない。
例えば、広州ヤクルトで製造された商品を上海ヤクルトに卸し、上海ヤクルトが北京や天津でその商品を販売することはできない。
その結果、既存製造販売会社のみでの展開では、巨大な中国市場への機動的かつ迅速的な対応が不十分になることが予測される。
そこで、中国各地での販売を可能にし、中国全体をにらんだ販売・マーケティング展開が図れる内販統括型傘型会社「養楽多(中国)投資有限公司」の設立を上海市に申請した。
「養楽多(中国)投資有限公司」は、中国への効果的な投資を進めるとともに、中国国内傘下企業(子会社)製品の全中国での販売を行うほか、マーケティング戦略、物流システム、アフターサービス体制、人事教育制度などの構築も視野に入れ、中国における統括的な事業展開を進める。
これにより中国本土におけるヤクルトグループの力をより一層結集させ、当面の販売目標100万本/日の早期達成を目指す。
概要
会社名:養楽多(中国)投資有限公司
所在地:中国上海市浦東新区
経営範囲:中国全土でのヤクルト(「養楽多」「益力多」)の販売、中国での事業全体の統括、中国での効率的な投資活動
スケジュール:
会社設立申請日2004年12月6日
会社設立時期2005年3月予定
広州ヤクルト、上海ヤクルトを傘下化2005年6月予定
上海ヤクルト工場稼動2005年12月予定
登録資本金:US$3000万(約31億7500万円1$=105.8円換算)