LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

川崎重工業/高性能液体水素コンテナを開発、水素ステーションへ輸送成功

2005年01月30日/未分類

川崎重工業(株)は、高性能液体水素コンテナを開発し、このコンテナを用いて、液化基地(兵庫県尼崎市)から燃料電池自動車水素ステーション(東京都江東区)までの輸送供給の公道試験に成功した。

コンテナによるステーションへの液体水素の輸送供給は日本初の成果で、今後燃料電池を用いた自動車や発電設備の普及により「水素社会」の到来が予測されるなか、水素エネルギーの広範な利用に道を拓くもの。

燃料電池自動車の開発進展と実用化に伴い、水素供給インフラの整備促進が重要な課題になるとともに、地球環境問題から、化石燃料に代わるクリーンな再生可能エネルギーとして水素エネルギーが期待されている。

そのなかで、液体水素は、容積が常温常圧の水素ガスの約1/800であり、圧縮ガスや吸蔵合金など他の貯蔵・輸送形態と比べ一度に大量の水素を輸送することが可能なことから、比較的大規模な水素輸送貯蔵に有利とされている。

同社は、高性能液体水素コンテナを、経済産業省および新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けて開発した。

コンテナは、20フィートコンテナ(6m×2.5m)に容積約14.65m3の貯蔵タンクを内蔵しており、車とタンクが一体となったローリと異なりステーションの定置式貯蔵タンクとして使用できるほか、将来陸上・海上の一貫輸送および大量輸送への適用を可能にしている。

また、液体水素は、低沸点(温度-253℃)、低潜熱の特性をもち外部入熱により蒸発しやすく、また、輸送中の液体水素の揺動(スロッシング)により、波がタンク内壁と衝突し両者の熱交換によっても蒸発が促される。

今後、同社はISO規格に従った20フィート、40フィートコンテナをベースに、約15~40m3の液体水素コンテナをシリーズ化していく計画です。また、高断熱化技術、タンク重量の軽量化技術、揺動防止技術の開発を推進してさらなる高性能化を目指すとともに、将来の大量輸送を視野に入れ、より環境負荷が小さい輸送媒体である鉄道や船舶用コンテナも開発していく。

関連記事

未分類に関する最新ニュース

最新ニュース