飛島建設（株）とみずほ情報総研（株）、大日本印刷（株）は、海岸や河川の護岸を目的とした消波ブロックの製造、運搬管理、据付および維持管理の各工程で、ICタグと二次元コードを一体化した管理タグを用いて一貫した製品情報管理を行う「消波ブロック統合管理システム」を開発し、2005年9月より販売を開始する。
消波ブロックの製造、運搬、据付、維持管理などの各工程は数ヶ月から数年以上にわたる長期間の製品管理が必要で、通常各工程の実施者は異なるため、これまでは一貫した数量や品質の管理ができず、再利用や製造の最適な計画を立てることが困難だった。
「消波ブロック統合管理システム」を導入すれば、ICタグと二次元コードを一体化した管理タグとデータベースシステムにより、仕様、製造業者、製造年月日などの製造情報や仮置き場所、据付場所、所有者などの流通情報を一元管理することができる。
これにより、数量管理、品質管理、施工管理、履歴管理などの効率化、省力化および精度向上が図れ、既設消波ブロックの履歴が確認でき、効果的な再利用を可能にする。
なお、本システムは消波ブロックのみならず、履歴情報の管理が必要なコンクリート製品に幅広く応用することが可能。
消波ブロック総合管理システムの概要
システム全体の流れ
消波ブロック製造後直ちに管理タグを装着し、データベースと管理タグに共通の管理番号および製造情報を記録。
流通情報に変化がある都度、管理タグおよびデータベースに追加。
位置情報はGPSで取得。
必要に応じて管理タグから管理番号を取得し、データベースで詳細情報を照会。
主な特長
管理タグはセラミック製で、小型のため製品自体の強度等に影響なく取付けが可能。
施工管理に必要な最低限の情報は管理タグから入手できる。
管理タグはICチップと二次元コードを併用しており、ICチップのデータを取得できない場合にも、二次元コードから管理タグ番号を取得し、データベースに詳細情報を照会できる。
飛島建設は、今回開発したシステムを活用し、消波ブロック等の製造・据付工事の受注を目指す。
