日本オラクル(株)は、日本ヒューレット・パッカード(株)とリアルタイムSCMを実現するためにRFID技術の検証において協業する。
両社は、流通業や製造業におけるRFIDの浸透および、工場のシステムと本社業務システムを連携させることによる企業内や企業間におけるリアルタイム SCMの実現に向けて、両社の技術を検証する。
HPはEPCグローバルのボードメンバーとしてRFIDソリューション開発において業界でも先進的な役割を担っており、同時に、米国大手小売業などへの商品供給者としてのRFID導入を通じて、サプライ・チェーンにおけるRFID利用のノウハウを持っている。
日本においても日本HPがRFIDソリューションを展開し、その一環として、トーヨーカネツソリューションズ(株)、アイデックコントロールズ(株)、(株)スリークとの協業により、現場に限りなく即した 「電波的ノイズが多く発生する環境」 を実現した実証実験施設である「HP RFID Noisyラボ・ジャパン」を設立、2005年末のオープンに向けて準備を進めている。
日本オラクルは、RFIDアプリケーションの開発を容易にするミドルウェアである「Oracle Sensor Edge Server」を「HP RFID Noisyラボ・ジャパン」に設置し、実際の工場環境に近づけた状態でRFIDの試用を可能にする。
これにより、今までRFIDに触れることのできなかったユーザー層を開拓するとともに、短期導入ソリューションを提供していく。
また、両社は、日本オラクルが2005年7月25日に発表したオラクルの新ミドルウェア製品群「Oracle Fusion Middleware」の主要コンポーネントである「Oracle BPEL Process Manager」と「Oracle Business Intelligence」を利用することで、RFIDからのデータの読取や制御、SOAベースでの業務アプリケーションとの連携、蓄積されたデータの分析などを含んだ、総合的なリアルタイムSCMの実現を目指す。