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DHL/上海に「ロジスティクス大学」建設

2005年10月30日/未分類

DHLは、中国上海に経営管理訓練施設「DHLロジスティクス・マネジメント大学」(DHL LMU)を建設した。対象はアジア太平洋地区の自社および顧客企業の従業員。同地区での将来の成長を見込んだ上で、中国内の従業員のプロ意識醸成と地元ロジスティクス業界の底上げを目指している。

LMUは、DHLにとって、中国での物流関連の人材確保に加えて、経済成長に見合ったネットワーク充実のためのインフラ投資の性格も持つ。

LMUは、上海の中心ビジネス街に事務所を構え、今年9月中旬に稼動を開始。自社および顧客企業の新入社員、中堅社員、幹部社員それぞれの訓練を視野に入れており、2006年までに2000人を相手に物流知識などについて教え込む計画。上海の有名校である復旦(Fudan)大学と連携して国際物流に関する共同研究開発を行うほか、「中国・欧州国際ビジネススクール」ともマネジメント教育に関する提携を予定している。

20人以上からなる講師陣は、DHL内の経験豊富な上級役員やその他の企業の物流専門家で構成され、40以上のプログラムの中でリーダー育成などのための教育に従事する。プログラム終了者は、DHLか親会社のドイツポストが提携関係を持っている米国や豪州国内の大学・大学院の単位取得資格が与えられる。訓練プログラムでの使用言語は中国語、韓国語、英語で、学生に対する奨学金制度も設置予定。

アジアの物流の市場規模は、現在の7000億米ドルから、2020年までには1兆3000億ドルに伸びると予測されている。その中心となるのは北東アジアの巨大市場で、特に中国では、航空エクスプレス市場の年間伸び率は、世界平均の11.2%の約3倍の30-35%で推移すると予想されている。

DHLは先ごろ、「DHL中央アジア・スーパー・ハブ」である香港国際空港の航空エクスプレス専用施設に対し、予定を6年早めて1億1000万ドルの追加投資を行うと発表したばかりでもある。この投資は、DHLがアジア太平洋地区で2000年から2005年以降までの期間で計画している、計16億ドルのネットワーク関連のインフラ投資の一部となっている。

また、上海を本拠とする「グローバル・カスタマー・ソリューションズ」(GCS)と呼ぶ地域担当の特別チームも設置している。

DHLグループのDHLエクスプレスのスコット・プライス・アジア太平洋地区担当筆頭役員は「LMUは、DHLのアジア太平洋地区のサービス網を生かせるような、世界に通用するロジスティクス・流通分野の専門家を育てる出発点となる。この地区での成長を支えられるような人材を集めることができると確信している」と期待している。(翻訳)

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