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JA全農/配合飼料供給価格値上げ

2005年12月27日/未分類

全国農業協同組合連合会(JA全農)は、平成18年1~3月期の配合飼料供給価格について、飼料原料・外国為替情勢などを踏まえ、平成17年10~12月期に対し、全国全畜種総平均トン当たり約1,200円値上げする。

現在の情勢

1.飼料穀物
とうもろこしのシカゴ定期は、8月以降米国産地の天候が順調に推移し、米国農務省生産量見通しが段階的に上方修正され、昨年度に次ぐ史上2番目の豊作が確定的となったことから軟調な相場展開が続き、現在は190セント/ブッシェル(12月限)前後で推移している。
今後は、①米国内需・輸出動向、②南米産の生育動向が相場変動要因となるが、現在のシカゴ定期はここ数年のなかでは安値圏にあることから、底固い展開が見込まれる。
1~3月期のとうもろこし価格は10~12月期に対し、シカゴ定期は値下がりするものの、外国為替の急激な円安・海上運賃の上昇等により、値上がりすると見通される。

2.蛋白質原料
大豆粕のシカゴ定期は、8月に入り断続的に降雨があり米国産大豆の減産懸念が和らぎ、その後米国産大豆が昨年度に次ぐ史上2番目の豊作が確定的となったことから、軟調な相場展開が続き、現在は170ドル/ショートトン前後で推移している。
1~3月期の国内大豆粕価格は、シカゴ定期の値下がりはあるものの、外国為替の急激な円安や搾油量減少による需給逼迫により、10~12月期に対して値上がりすると見通される。

魚粉の国内生産は北海道道東の不漁により低調であり需給は逼迫している。また輸入魚粉価格は中国の輸入量増加と外国為替の円安で上昇している。
1~3月期の魚粉価格は10~12月期に対して値上がりすると見通される。

3.海上運賃
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、鉄鋼原料の荷動きが鈍化したことにより夏場まで軟調に推移していたが、9月以降、①経済成長を続ける中国・インド向けの鉄鋼原料輸送の引き合いが再び活発化したこと、②北米産新穀の輸出が始まったこと等により上昇し、現在は40ドル/トン台半ばで推移している。
今後は、①欧州・日本の粗鋼生産は在庫調整のため減産が続いているものの、中国・インドの生産量の伸びが大きく、鉄鋼原料の荷動きは引き続き活発であること、②原油価格の高騰により船舶用燃料価格も高止まりしていること等から、堅調に推移すると見込まれる。
1~3月期の海上運賃は10~12月期に対し、値上がりすると見通される。

4.外国為替
外国為替は、9月以降日米の景況感・金利格差を材料にドルが買われ、約3か月で109円台から121円前後へと急激なドル高が進行した。
今後も日米の景況感・金利格差が引き続き注目されるが、米国は好調な景気とインフレ懸念を背景に今後も利上げを継続する可能性が強く、ドル高基調が見込まれる。
1~3月期は10~12月期に比して大幅に円安になると見通される。

以上のとおり、シカゴ定期は値下がりするものの、外国為替の急激な円安と海上運賃の値上がりにより18年1~3月期の配合飼料価格は、前期価格に対し値上げとなる。

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