日本郵船(株)のグループ会社、NYKグローバルバルク(株)と(株)MTIは、名阪船舶(株)(大阪府大阪市:高橋泰社長)と共同で、ハンディーバルカー(約2万3千~5万重量トンのバラ積み貨物船)の船倉内作業用として移動式はしごを開発した(特許出願済)。
ハンディーバルカーは穀物や石炭等を輸送する船で、長さ、幅、深さ(船倉床面から船倉カバーまで)がそれぞれ20m以上もある巨大な船倉を複数備えている。
通常船倉の壁は、床面から壁面に45度以上の角度の斜面があり、特に貨物を積載する前に行う船倉内高所での清掃状況の確認は非常に危険かつ困難を伴う構造となっている。
同はしごは、清掃状況の確認を安全かつ容易にするために開発され、車輪を備えた足場にはしごを組み合わせた構造になっている。
特徴
短時間での組立て解体が可能(3人で20分程度)
移動が容易(同一船倉内では備え付けの車輪で移動。他の船倉に移す場合はそのままクレーンでの吊り上げての移動が可能)。
はしごを除き解体後は、最大でも2メートル四方(高さ約1メートル)の大きさで船内での保管が可能。
従来、船倉内で貨物積載前に清掃状況を確認するためには、あらかじめ固定はしごを設置しておく方法、足場を組み立てる方法、高所作業車をクレーンで船倉内に降ろして確認する方法等が用いられていたが、いずれも、多くの時間、作業人数、および費用を必要としてきた。
同製品は、共同開発者である名阪船舶(株)が販売代理店として、販売から納入まで請け負っており、価格は、納品費別で本体価格(税別)のみで1台98万円。
問い合わせ
名阪船舶(株)
横浜事業所:丹羽良次
TEL045-622-3161