日本郵船グループの(株)MTIは、第和工業(株)と共同で、船舶ディーゼル発電機用の煤塵除去装置を開発し特許を出願した。
船の運航や荷役に必要な電力は、船内のディーゼル発電機で賄われており、開発した煤塵除去装置は、ディーゼル発電機の排気ガス中に含まれる煤塵を除去するもの。
日本郵船(株)は、2003年に800kW級ディーゼル発電機の排ガスを処理する試験装置を既存の自動車専用船に、2006年には1200kW級ディーゼル発電機の排ガス処理用煤塵除去装置を新造自動車専用船2隻に搭載し、C重油による耐久試験を行い改良を重ねてきた。
今回開発された改良型煤塵除去装置はディーゼル発電機2台分の排ガス処理が可能なもので、9月と10月に新来島ドックで竣工する自動車専用船に搭載される。
内部構造や機器配置を改良工夫することで、小型軽量化を図るとともに、主に船舶で用いられる粗悪油のC重油使用の際に発生する煤塵を、大気汚染防止法基準の約40%以下に除去することが可能。また、フィルターの洗浄を自動化することでメンテナスの手間を大幅に軽減した。