凸版印刷と日立製作所、日立化成工業の3社で共同開発したホログラムと非接触ICチップを一体化したラベル「ICホログラム」が、日本企業として初めて「The Excellencein Holography Awards2008」（主催:IHMA）のPackaging部門で最優秀賞を受賞した。
「The Excellencein Holography Awards」は、世界の主要なホログラムメーカー約90社で構成されている団体IHMAが、その年に最も優れたホログラムの新製品、新技術に贈る賞で、1993年の開始から16回目。
受賞した「ICホログラム」は、ホログラムにICチップを組み込むという、これまでにない画期的な製品が高く評価されたもので、ホログラムの主な用途である「セキュリティデバイス」に加え、「商品の流通・生産における履歴管理」も可能となった。
凸版印刷と日立では、国内外の高級ブランド品や医薬品、および食品業界など、目視による真贋判定を伴う商品の流通・生産における履歴管理が求められる分野に、この「ICホログラム」を含め、関連するシステムを積極的に販売していく。
「ICホログラム」は、凸版印刷の独自技術で製造したホログラム「クリスタグラム」に、日立の開発した世界最小クラスの非接触ICチップ「ミューチップ」を、日立化成の実装技術により組み込んだラベル。
「ICホログラム」を、ブランド品などをはじめとしたさまざまな商品に貼り付けることで、「クリスタグラム」を活用した目視による偽造確認ができるほか、「ミューチップ」を活用した商品の流通・生産における履歴管理（トレーサビリティ）も可能となるため、「ICホログラム」1枚で、偽造・不正流通の防止と効率的な管理やトレースが実現できる。
