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J.D.パワー/大型トラック顧客満足度調査で日野がランキング・トップ

2006年01月26日/未分類

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である(株)J.D.パワーアジア・パシフィック(以下:J.D.パワー)は、2005年日本大型トラック顧客満足度調査の結果を発表した。

調査は大型トラック市場(営業用・カーゴ系)の顧客満足度を調べるもので、J.D.パワーが日本において商用車の調査を実施するのは今回が初めて。

調査によって、大型トラック市場の顧客満足度の構造、すなわちどのような要素が満足度に影響を与えるかが明らかになる。同時に主要メーカーに対する顧客満足度評価(メーカー系列販売店のセールス/アフターサービスを含む)が数値化され、相互比較が可能となる。

今回は2005年8月から9月にかけて、大型トラックを保有する全国の貨物輸送事業者(緑ナンバー)を対象に郵送調査を実施し、2,904の事業所の運行管理者、整備管理者ならびに経営者を含む車両購入決定権者から回答を得た。

なお、1事業所につき最大2メーカーまで評価してもらったため、実際の回答は4,655件。

調査では87の満足度項目について評価を実施したが、大型トラックメーカーに対する総合的な満足度に影響を与えるのは、次の4つのファクター(要素)であることが明らかになった(カッコ内は総合満足度に対する影響度)。

1.アフターサービス(36%)-施設、担当者、整備・修理内容、補修部品など
2.商品(24%)-車両性能、快適性、維持管理、環境・安全性など
3.コスト(22%)-車両購入価格、燃料・油脂代、部品・修理代など
4.営業対応(18%)-担当者、営業活動内容など

総合満足度に対して最も影響度が高いファクターは「アフターサービス」で、特に販売店による補修部品の供給体制を充実させることが重要であるという結果が得られた。

また、4つのファクター中、業界全体で最も満足度が低かったのは「コスト」だった。「コスト」は車両の購入から処分までの総所有コスト(TCO:Total Costof Ownership)を特定の車両でなくメーカー単位に評価したもの。

いずれのファクターにおいても大規模事業所(トラック保有台数=31台以上)の満足度が中小規模事業者のそれを上回る傾向が認められた。

メーカー別ランキングでは、日野が顧客満足度スコア637ポイント(1,000ポイント満点)を獲得し第1位になった。日野は「燃料・油脂代」や「部品・修理代」といった項目を中心に、「コスト」の満足度評価が4社中最も高かった。

第2位はいすゞで、スコアは615ポイント。いすゞは販売店の「営業対応」と「アフターサービス」の2ファクターに対する評価は業界平均に近いレベルだったが、「ブレーキ性能」といった特定の項目において高い評価を得た。

第3位は三菱ふそうと日産ディーゼルが608ポイントで並んだ。三菱ふそうは「信頼性」や「部品・修理代」といった項目を中心に満足度が大きく低下しているものと考えられる。しかし、走行性能や快適性といった一部の項目においては業界平均を上回っており、今後の改善活動による成果が注目される。

日産ディーゼルは多くの項目にわたり業界平均を下回ったものの、「コスト」における「車両購入時の費用」において際立って高い満足度評価を得た。

今回の調査によって日本国内の大型トラック市場においても、商品・サービスに対する顧客満足度と顧客のロイヤルティ(再購入意向や他者への推奨意向)の間に高い相関性があることが確認された。

このことから顧客満足度が高まることが、メーカーならびに販売店の利益に貢献するものと考えられる。トラックメーカーは顧客のロイヤルティを獲得し自社ならびに自社系列販売店の収益性を高めるために、顧客満足度の向上に取り組む必要があるといえる。

問合わせ
(株)J.D.パワーアジア・パシフィック
コーポレート・コミュニケーション・グループ川野
住所:東京都港区虎ノ門5-1-5虎ノ門45MTビル
電話03-3459-1865
FAX03-3459-1810
maki_kawano@jdpower.co.jp

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