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J.D.パワーアジア・パシフィック調べ/国内営業用小型トラックの顧客満足度、1位はいすゞ

2007年11月13日/調査・統計

(株)J.D.パワーアジア・パシフィックは11月12日、日本の小型トラック顧客満足度の調査結果を発表した。全国のトラック貨物輸送事業者の経営者を含む車両購入決定権者を対象に、各事業者が保有する小型トラックのメーカーに対する総合的な顧客満足度を測定した。

7月から8月にかけて郵送調査を実施し1757事業者から回答を得た。

小型トラックに関する総合的な顧客満足度に影響を与えるのは4つのファクターで、総合満足度に対する影響度順に「アフターサービス」(54%)、「営業対応」(21%)、「コスト」(13%)、「商品」(12%)となっている。

今年の顧客満足度ランキングでは、ランキングの対象となった6ブランドのうち、いすゞが第1位となった。総合満足度スコアは1000ポイント満点中628ポイントだった。ファクター別の評価では、総合満足度に対する影響度の高い「アフターサービス」と「営業対応」でランキング対象ブランド中、最も高い評価を得ている。

第2位には620ポイントで日野が入った。「商品」でほかのブランドを上回る評価を得た。第3位以下は順に、日産(618ポイント)、トヨタ(616ポイント)、三菱ふそう(612ポイント)、日産ディーゼル(609ポイント)。日産とトヨタは初めてランキング対象となった。「コスト」で他ブランドを上回ったのはトヨタ。

調査結果から、J.D.パワーアジア・パシフィックでは、販売店における部品の在庫状況と購入後のアフターフォローの改善が2006年に引き続き業界全体の課題であることが明らかになった、と指摘。販売店で部品の在庫が不足していた影響でトラックの休車期間が予定を超過した経験のある顧客の満足度は大きく低下している。こうした経験のある顧客は全体の約2割で、「アフターサービス」に対する満足度が業界平均より45ポイント以上低かった。

また車両の購入に対するお礼や挨拶を受けなかった場合も、「営業対応」の満足度が業界平均より40ポイント以上低くなっている。車両の購入に対するお礼や挨拶を受けた顧客は全体の約5割だった。

過去1年間に、あるメーカーの車両の保有比率が上昇した顧客は、同じメーカーの車両の保有比率が低下した顧客と比較して、そのメーカーから省燃費・安全運転のための講習会、日常点検や予防整備についてのアドバイスといった積極的な提案活動を受けている割合が高いことが明らかになった。また、このような提案を受けた顧客の満足度は受けなかった顧客に比べて大幅に高く、たとえば講習会を受けた顧客の場合、「営業対応」についてのスコアは業界平均に比べて80ポイント近く高かった。このため、各社にはより一層積極的な活動の実施が期待される、とした。

また、あるメーカーの車両の保有比率が上昇した顧客がそのメーカーの車両を選んだ理由を見ると、ディーラーが信頼できることを挙げた顧客が約5割に上っている。一方、特定のメーカーの車両の保有比率が低下した顧客の場合、その割合は約3割に留まっている。

今後トラック市場の大幅な拡大が望めない中で、メーカー各社には、顧客ロイヤルティの強化を図るためにも、顧客満足向上に貢献する効果的な提案活動を通じて、顧客との間により強い信頼関係を構築していく必要があるとした。

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