LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

J.D.パワー/2007年日本大型トラック顧客満足度調査、いすゞ1位

2007年10月30日/調査・統計

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関(株)J.D.パワーアジア・パシフィックは、2007年日本大型トラック顧客満足度調査の結果を発表した。

調査は全国のトラック貨物輸送事業者(緑ナンバー)の経営者を含む車両購入決定権者を対象に、各事業者が保有する大型トラックのメーカー(含販売店)に対する総合的な顧客満足度を測定するもので、ことしは3回目。

2007年7月から8月にかけて郵送調査を実施し1,825事業所から回答を得、1事業所につき最大2メーカーまで評価を得、実際の回答は2,929件となっている。

大型トラックに関する総合的な顧客満足度に影響を与えるのは4つのファクターで、それらは「アフターサービス」、「営業対応」、「コスト(車両購入価格、燃料油脂代、部品修理代、車両処分費用など)」、「商品」で、各ファクターにおける合計62の詳細項目に対する顧客の評価をもとに総合満足度スコアを算出している(1,000ポイント満点)。

大型トラックの総合満足度に影響を与える4つのファクターの中で、最も影響度が高いのは今年も引き続き「アフターサービス」で、各ファクターの影響度は「アフターサービス」が50%で、「営業対応」が21%、「コスト」が15%、「商品」が14%となっている。

顧客満足度ランキングは、ランキングの対象となった4ブランドのうち、いすゞが2年連続で第1位で、総合満足度スコアは626ポイントだった。ファクター別の評価では総合満足度に影響度の高い「アフターサービス」、「営業対応」、「コスト」で他ブランドを上回った。

第2位には日野が入いり(615ポイント)、「商品」で他ブランドを上回る評価を得た。第3位は日産ディーゼル(609ポイント)で、「商品」の詳細項目である車両の環境性能や「営業対応」の詳細項目である営業担当者の訪問頻度で高い評価を得ている。

第4位は三菱ふそう(600ポイント)で、「商品」の詳細項目である車両の走行性能やキャブ内外装のデザインなど一部の項目で比較的高い評価を得た。

販売店で最低限実施すべき下記のような活動の実施率が非常に低いことが明らかになった。これらの活動を実施しなかった場合、顧客満足度は大きく低下することが明らかになっている。顧客満足度向上、ひいてはメーカーや販売店の収益性向上のためにも、今後こうした基本的活動が徹底されることが期待される。

①納車後のアフターフォロー実施=「営業対応」と「アフターサービス」のどちらの場合においても、担当者から購入/利用に対するお礼や挨拶等のアフターフォローを受けた顧客は約5割に留まった。
②納車期日を守る=納期が守られないケースが全体の約2割に達した。
③納車時の車両の仕様に間違いがない=車両の仕様が間違っているケースが全体の約2割に達した。

顧客満足度向上のために重要な基本的活動の実施率は、顧客の車両保有台数規模が小さくなるほど低下することが明らかになった。また顧客の満足度も車両保有台数規模の小さい顧客ほど低くなる傾向が昨年と比べてより鮮明となった。

環境や安全意識が高まるなか、顧客であるトラック貨物輸送事業者の置かれた状況は刻々と変化しつつあり、それに伴ってメーカーと販売店に対する顧客の期待や要求も変化し続けている。

新車販売台数が今後大きく伸びないと言われる国内大型トラック市場においては、メーカー/販売店にとって顧客の満足度とロイヤルティの向上は収益性の向上のために何にも増して大切であり、そのためには真摯に顧客の声に耳を傾ける姿勢が大切であると考えられる。

実際、当調査では、顧客満足度向上により顧客のロイヤルティも向上することが確認できている。顧客満足度が高くなるほど、「同一ブランドの車両を必ず再購入する」、「アフターサービスで同一の販売店を必ず利用する」と答える割合が高かった。

関連記事

調査・統計に関する最新ニュース

最新ニュース