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北陸先端大学、日立/無線IP電話を端末に人の位置を測定できるシステム稼動

2006年03月23日/IT・機器

国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学(以下:北陸先端大学)と(株)日立製作所は、無線IP電話を端末に、人の位置を測定できるシステムを国内で初めて稼動する。

システムは、北陸先端大学内の各階の廊下やエレベータホールに設置されたアクセスポイントに携帯電話からの電波を受信する専用ボードを搭載し、携帯電話に対して定期的にパケットを送信して位置を測定することで実現している。

本システムを活用することにより、無線IP機能を有する携帯電話を持つだけで大学のキャンパス内における人の所在を確認することができ、学生の出欠確認などが簡単に行えるようになる。

また、北陸先端大学知識科学教育研究センターの山下邦弘助教授およびそのグループでは、本システムを用いて、例えば、工場や倉庫などで作業員の位置を確認し、効率の良い指示を出すための研究も行う。

日立が提供する位置検知システム「日立Air Location」の有する無線LANを利用して人や物の位置を検知する機能とNTTドコモが提供する無線IP機能とを搭載した携帯電話を連携させて実現している。

北陸先端大学内に構築されたアクセスポイントに携帯電話からの電波を受信する専用ボードを設置しているため、汎用の無線LAN標準規格(IEEE802.11b)に準拠した携帯電話であれば、特別なハードウェアやソフトウェアをインストールすることなく人の位置を測定できる端末として利用できる。

このため、携帯電話が待受けや通話中の状態に係わらず、携帯電話を持つだけで位置を測定することが可能になる。

また、本システムで用いる携帯電話は無線IP機能も同時に実現しているため、構内における無線IP電話としての機能も果たすことができる。

測定された所在の情報はリアルタイムに全体を管理しているPCサーバ画面の地図上に表示されることにより、入手された携帯電話の所在情報を利用して、各個人の必要とする情報を各個人が現在居る場所に応じていち早く配信することが可能になる。

本システムでは無線LANを利用することを基本としているため、ノートPCなどを利用したデータ通信との共用化やLBS(Location Base Service)による端末への情報配信など、同一の無線LANを使用して複数のアプリケーションが共用できるシステムを構築することも可能になる。

例えば、教授や学生が教室の場所により講義に必要なテキストや関連資料を自分のPCに自動的にダウンロードすることができるようになり、大学などの構内における実運用と併せて、多彩なアプリケーション開発を実施していく予定。

問い合わせ
株式会社日立製作所ワイヤレスインフォベンチャーカンパニー
担当:池濱、樽見
東京都千代田区外神田一丁目18番13号
電話03-4564-4376(直通)

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