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J.D.パワー/大型トラックの顧客満足度、いすゞトップ

2006年12月01日/未分類

(株)J.D.パワーアジア・パシフィックは、2006年日本大型トラック顧客満足度調査の結果を発表した。

同調査は大型トラック市場(営業用・カーゴ系)の顧客満足度を調べるもので、大型トラックを保有する全国のトラック貨物輸送事業者(緑ナンバー)の経営者を含む車両購入決定権者等を対象としている。

2回目となる今年の調査は2006年9月から10月にかけて郵送調査を実施し、事業所内で最も保有台数の多いメーカーに対する過去1年間の満足度評価(メーカー系列販売店のセールス/アフターサービスに対する評価を含む)について、2,127の事業所から回答を得た。

大型トラックに関する総合的な顧客満足度に影響を与えるのは4つのファクターで、それらは「商品」、「コスト」、「営業対応」、「アフターサービス」となっている。また各ファクターは複数の要素で構成されている。

これらのファクター/要素に関する合計96の詳細評価項目についての顧客の評価をもとに総合満足度スコアを算出している(1,000ポイント満点)。

調査では十分な数の回答が回収された日野自動車、いすゞ自動車、三菱ふそうトラック・バスならびに日産ディーゼル工業の4社が分析対象となっている。その結果、メーカー別顧客満足度ランキングで、いすゞが総合満足度スコア645ポイントを獲得して第1位となった。

ファクター別の評価でも「アフターサービス」、「営業対応」、「コスト」の3つで4社中最も高い評価を得ている。特に「アフターサービス」では故障修理の技術力を中心に評価が高く、多くの詳細評価項目で4社のうち最も高い満足度評価を得た。

第2位は日野で、スコアは642ポイントだった。「商品」に対する評価は4社中最も高く、特にキャブの居住性や外観の良さに対する評価が高かった。第3位は三菱ふそう(632ポイント)、第4位は日産ディーゼル(628ポイント)だった。

今年の調査では、4つのファクターの中で「アフターサービス」が総合満足度に対して最も影響度が高く、その影響度は50%であることがわかった。各ファクターは複数の要素で構成されているが、「アフターサービス」は「施設」、「整備担当者」、「入庫対応」、「整備・修理後対応」、「補修部品」の5つの要素で構成されている。

これらの中で「アフターサービス」に対する影響度が最も高いのは「補修部品」だが、顧客の評価は全般的に低かった。特に部品の在庫状況に関する満足度が低く、販売店が在庫を十分に持たないことに対する不満が目立った。

また、それによって修理に必要な部品を取り寄せる分だけ修理期間が延びる結果となっていることもわかった。販売店には顧客の車両の稼働率の低下を避けるための一層の工夫と努力が求められる。

調査ではメーカー系列販売店以外の整備修理業者の利用についても調べている。その結果、4割近い顧客が車両を購入したメーカー系列販売店以外の整備修理業者で整備・修理を受けていることが明らかになった。販売店と比較して整備修理業者は、路上故障時の対応や整備・修理後のアフターフォローで顧客から高い評価を得ている。

販売店はアフターサービスにおける顧客の流出を食い止め収益を確保するためにも、アフターサービスでの満足度改善に注力して行く必要がある。

昨年に引き続き今年の調査でも、顧客満足度と顧客のロイヤルティの間に高い相関性があることが確認された。顧客満足度が高いほど、同じメーカーの車両を再購入する意向や、アフターサービスで車両を購入した販売店を再利用する意向が高くなっている。

将来同じメーカーの車両を「必ず購入する」と答えた顧客の割合は、総合満足度スコアが700ポイント以上800ポイント未満だった顧客の間では14%だったが、800ポイント以上になると39%に増加する。

今後もアフターサービスで同じ販売店を「必ず利用する」と答えた顧客についても、700ポイント以上800ポイント未満の場合は20%だが、800ポイント以上の場合は46%となる。

なお、スコアが700ポイント未満の場合は、再購入意向は7%以下、再利用意向は11%以下だった。

車両購入メーカーを選定する際に企業の系列関係や荷主の意向など何らかの制約や条件があると回答した顧客は、全体の約3分の1で、残りの約3分の2の顧客が自分の判断で次回の購入メーカーを決定できると仮定すると、これらの顧客の満足度を高めロイヤルティを獲得することがメーカーと販売店にとっての共通の課題といえる。

企業にとって顧客満足は顧客ロイヤルティの基盤となり、ひいては将来の収益確保の源泉となる。メーカーや販売店は長期的な経営視点に立ち、顧客満足度の向上に取り組む必要がある。

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