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NEC/PCの部材調達、生産にRFID活用し工場在庫3分の1へ

2006年12月08日/物流施設

NECおよびNECパーソナルプロダクツは、パソコンの生産工場であるNECパーソナルプロダクツ米沢事業場(山形県米沢市)において、12月末までにUHF帯RFID技術を本格導入するなどRFID活用を強化する。

NECパーソナルプロダクツ米沢事業場は、これまでパソコンの品質や生産性の向上、および在庫削減を目的として、2004年に国内パソコンメーカーで初めてパソコン量産ラインにRFIDを活用した生産管理システムを導入し、また2005年には、国内初の部材調達領域における「RFID付き電子かんばん」を導入した。

今回、さらなる効率化、品質・CS向上をはかるため、UHF帯(950MHz帯)RFID技術を活用したシステムの本格導入により、RFID活用の高度化を実現する。

RFID活用の強化内容は、RFIDタグとリーダ(RFID読取機)の距離が、最大6メートル程度離れても読み取りが可能なUHF帯RFID技術を採用した、ゲート式RFIDリーダをことし12月から部材の受入場所に設置。

部材のトレーごとに添付されたRFIDタグを、荷台(パレット)に積んだまま一括して読み取ることができるため、部材納入時の検品を自動化するとともに検品ミスを大幅に低減し、作業効率を約20%向上する。

これまで、UHF帯RFID技術を利用した一括読み取りにおいては、読み落としの発生など、読み取り精度に課題があったが、反射の原理を利用するNEC独自技術を活用したゲート式RFIDリーダの導入により、課題を改善し、量産ラインへの本格導入を開始した。

また、この部材調達領域でのRFIDの活用により、RFID技術導入前の2004年度実績と比較して、工場部材在庫を約1/3に削減する。

さらに、注文に対する納期回答を部材供給会社(サプライヤ)から生産ラインにリアルタイムに伝達するなど、生産ラインとサプライヤがリアルタイムに直接情報を収集できる仕組みを構築している。

パソコンの基幹部材であるマザーボードなどの製造工程にもRFID活用を拡大し、部材や製造情報のトレーサビリティの強化、およびマザーボード組み立て作業効率の約20%向上を実現する。

マザーボード自体にRFIDタグとなるNECのICチップ”NETLABEL”を実装し、マザーボード組み立て(部材実装)ラインにRFIDリーダを設置、マザーボードに搭載される部材情報や製造履歴を部材実装工程上で収集し、マザーボードから最終組み立てラインまで全工程を通してRFIDを活用したトレーサビリティを実現し、収集した情報を品質管理の強化とCS向上に活用する。

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